AMDのRadeon RX 8000シリーズはミドルレンジモデルの性能を大幅向上へ。最上位GPUのNavi 4Cは高価すぎるGPUは売れないとして経営判断で中止に追い込まれた模様。
AMDのRadeon RX 8000シリーズで搭載されると言われているRDNA4アーキテクチャーについては、最上位GPUであるNavi4Cは複雑な設計を背景に投入が中止されるというリークが度々登場しています。一方で、Radeon RX 8000シリーズではハイエンドモデルは見られないかもしれませんが、ミドルレンジモデルは開発中で、2024年には発売などが行われると考えられていますが、今回Moore’s Law is DeadよりRDNA4最上位GPUのNavi 4Cの投入中止に関する追加情報と共に、Radeon RX 8000シリーズのミドルレンジモデルに関する情報が登場しました。
AMD RDNA 4 Strategy Leak: Don’t Underestimate Navi 43 (+ Nvidia GA106 Oversupply Update) – YouTube
AMDのRDNA4最上位GPUであるNavi 4CについてはAMD関係者から複数の情報が寄せられているようです。
1つ目と2つ目のソースをまとめると、Navi4Cについては出ているリークの通りBig RDNA4構成とのことで最上位モデルである事に間違いはないとのことです。AMDがわざわざNavi4Cと言う新開発のGPUを準備し、Navi 31で構築したチップレットGPUに対して真ん中のGPUダイだけをRDNA4化したGPUを準備しなかった理由としては、結局チップレットとは言うものの開発中に何か不具合が発生した際には改修に時間がかかる上に、費用もうなぎ登りに高騰するリスクや発売時期が2025年への大幅遅延するリスクがあった事からNavi 4Cを新たに作り上げる事にしたとのことです。ただ、このモデルは既知の通り投入中止となったとのことです。
3つ目のソースによると、Navi 4Cの設計はリークの通り非常に複雑でしたが開発自体はまだまだ序盤の段階で開発可否を判断できるポイントまで到達していなかったとのことです。また、Navi4Cの開発部隊はかなり自信を持っておりAMDも見込みがあるものとして開発を行う判断を当初は行っていたようです。しかし、設計が複雑が故に発売された際の価格は非常に高価になる事は間違いが無いことに対して、消費者がグラフィックカードに払える価格には限度がある事が証明されている状況からNavi 4Cの開発の優先度は非常に低い一方で、AMDでは生成AIなどで需要が見込めるInstinct MI300やMI400の開発があるため開発が中止が決断されたとのことです。
ミドルレンジモデルは2025年でも高い競争力を持つ。Navi 43はCUを60基搭載と性能が大幅向上する可能性
RDNA4においてはミドルレンジやエントリー向けGPUであるNavi 43とNavi 44については開発が続けられており、これらのGPUについても情報が得られているようです。
1番目のソースによると、開発が続けられているRDNA4系GPUのNavi43とNavi44については最終仕様が決定されており、両方ともモノリシックダイになると共にターゲットとするパフォーマンスは『ミドルレンジ』になるとのことです。この『ミドルレンジ』と言う性能の表現はRTX 5000シリーズが登場する2025年も視野に入れたものです。
2番目のソースはパフォーマンスについて確度の高い情報はまだないが、1番目のソースと同じく2つのGPUは『ミドルレンジ』向けの性能を目指して開発が行われているとのことです。
3番目のソースは具体的な仕様について言及しており、Navi 43については64基のCompute Unitを、Navi 44は32基のCompute Unitを搭載する方向で進んでいる旨をプレゼンテーション資料で確認したとのことです。現行のRadeon RX 7800などに搭載されるNavi 32 GPUについてはCompute Unitが60基であるため、Navi 43の64基はミドルレンジにしてはかなり多いと言えます。ただ、製造プロセスやバス幅などは明らかにされてはいませんがAMDがNavi 4x系についてはミドルレンジながらも比較的高いパフォーマンスを目指している事は明確と言えそうです。
AMDではRDNA4を搭載するグラフィックカードについては性能を誇示するための最上位モデルを取りに行くと言うよりミドルレンジ向けに最適なモデルを投入し、無難に売り上げを上げる事を目標としているような戦略と言えそうです。これはNavi 4Cのリークで見られたようなMCM採用のGPUなど夢はあまりありませんが、ゲーミングPCなどを組み立てたいユーザーにとってはNavi 43やNavi 44などミドルレンジモデルに力を入れると言う話は朗報と言えそうです。
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