AMDではエントリー向けモデルとなるRadeon RX 6500 XTが2022年1月下旬ごろに発売がされる予定となっており、このモデルは最近発売されたグラフィックスカードの中では比較的安価な価格で販売する事をAMDは目標としていますが、欧州での量販店からの情報によると、予想通り定価より高い販売価格となるようです。
低価格での販売を目指したRadeon RX 6500 XT
AMD Radeon RX 6500XT to cost 299 EUR in France – VideoCardz.com
Radeon RX 6500 XTについては、AMDは昨今のグラフィックスカード市場の状況を考えて、エントリーモデルとして価格面で高い競争力を持って販売できる事を目標に開発を行ったとの事です。
そのため、PCIe Gen4.0 x4レーンまでの対応であったり、AV1デコード機能、H.264/H.265エンコード機能の削減やVRAM容量を4GBまでにしています。その結果、AMDはCES2022にてRadeon RX 6500 XTをメーカー希望小売価格は199ドルと発表しており、Radeon RX 6600の329ドルやNVIDIA GeForce RTX 3050の249ドルに対して大幅に安い価格となっています。
しかし、フランスのPCパーツ系情報を扱うサイトCowcotlandによると、欧州での量販店情報ではあるものの、Radeon RX 6500 XTについてはここ最近のグラフィックスカードの販売状況と同じく、定価より高めの価格で販売が予定されているとの事です。
定価は200ユーロ台、実売価格は300ユーロ程度になる見込み
Radeon RX 6500 XTのメーカ希望小売価格についてはアメリカでのみ発表されており、その価格は199ドルと設定されています。一方で、欧州についてはまだ発表は行われていませんが為替レートから換算すると203ユーロ程度になると言われています。
そんな、Radeon RX 6500 XTについてですが、Cowcotlandによると各AIBから発売されるRX 6500 XTの中で最も安い価格で提供されるモデルでも299ユーロからとなるとの事です。
この299ユーロと言う価格には20%の付加価値税(VAT)が載せられた金額となっているため、上乗せ額としては45ユーロ程度に留まっているため、ミドルレンジやハイエンドモデルに比べれば小売店が上乗せしている価格は控えめとなっています。
なお、この欧州での実売価格を基に日本での販売価格を予想すると、大体約3.5万円程度になると見られています。
Radeon RX 6500 XTについてはエントリー向けグラフィックスカードであるNVIDIA GeForce GTX 1650に対して1.2倍から1.6倍程度の性能があると公式発表がされています。NVIDIA GeForce GTX 1650は現在、日本では3万円台で販売される事が多くなっていますが、コストパフォーマンスを考えるとRX 6500 XTが4万円を下回る価格であれば許容範囲と言えそうです。
同じく、エントリー向けモデルとしてNVIDIAが発表したGeForce RTX 3050についてメーカー希望小売価格は249ドルとなっていますが、実売価格に関する詳細はまだ出ていません。ただ、VRAMが8GBある事やマイニング目的での購入も見込める事から日本では5万円程度になるのでは無いかと考えられます。そのため、RX 6500 XTについては、エントリー向けグラフィックスカードを求めるユーザーにとっては救世主的な存在となり得る可能性はありそうです。
AMD Radeon RX 6500 XTはPCIe 4.0 x4接続に。動画支援など一部非対応
Radeon RX 6500 XTが3万円台で登場となれば、ここ数年見てきたグラフィックスカード価格に比べれば大幅に安いと言えます。パフォーマンス的にもGTX 1650を大きく上回る事が予想されているので、このグラフィックカードが登場すれば少なくともエントリー向けのグラフィックスカード価格については、大きな下げ圧力になると見られています。また、RX 6500 XTの後にはRTX 3050、そしてその次にはIntel Arc Alchemistの登場が控えているため、2022年中盤頃になればエントリー向けグラフィックスカードに限って言えばお手ごろに入手できる可能性は高そうです。
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