グラフィックカードのシェアでAMDは過去最低に下落。原因は需要の見誤り?
PCなどのハードウェア市場の調査会社であるJhon Peddie Research(JPR)が発表した2025年第1四半期(2025年Q1)のグラフィックカード出荷台数に関する情報が発表されましたが、グラフィックカードのシェアはAMDのRadeon RX 9070 XTが好調と言われる中で、NVIDIAが92%と過去最大のシェアを獲得する一方で、AMDは8%と言う過去最低のシェアを記録したことが明らかになりました。

デスクトップ向けグラフィックカード全体の出荷台数は2023年頃を底に徐々に出荷台数の回復が見られており、2025年Q1は920万台ほどだったとのことです。これは前期比または前年同期比でも増えている状況です。

そして各メーカー別のデスクトップ向けGPUの出荷シェアに関しては2025年Q1はNVIDIAが過去10年で最大のシェアである92%を記録しています。一方でAMDに関してはシェアが過去最低を記録しているほか、新しい製品の発売時期にシェアが落ちるのは初めての事とのことです。
AMDに関しては、Radeon RX 9070 XTの発売を当初は2025年1月に予定していたため、実際に2024年Q4では出荷台数が増えておりこの時のシェアは17%とかなり高く出ています。しかし、そのあと2025年Q1では大きく落ち込んでいる結果になっていることについてはRX 9070 XTの販売が不調と言うよりはAMDが需要予測を大きく誤ってしまった可能性があることをJPRは明らかにしています。
JPRによるとGPUなどの半導体製品は最終製品に仕上げるまでに6か月から9か月のリードタイムが必要であるのですが、AMDはNVIDIAと真っ向から対抗するRX 9070 XTに搭載されるNavi 48 GPUに関してかなり弱気な需要を予測し、それに基づいた生産計画が行われた可能性があるようです。また、生産リソースの割り当てに関してもRadeonはあまり期待されていなかった可能性があるようです。RDNA4アーキテクチャーで構成されるNavi 48 GPUはTSMC N4Pプロセスを用いて製造が行われていますが、同じ製造プロセスを使うAMD製品にはEPYCやRyzenなどRadeonより高い収益を上げられている製品があります。そのため、AMDはTSMCの限られた生産リソースを絶好調で高い利益率を誇るRyzenやEPYCといったCPU製品に割り当て、GPUに関しては優先度を下げていたことが示唆されています。
その結果、2025年Q1にはRadeon RX 9070 XTの出荷台数が大きく落ち込む結果となり、発売後に見られた極度な品薄に繋がっていると見られているのですが、RX 9070 XTに関しては2025年5月頃から品薄が解消されてきているため、2025年4月から6月までを含めた2025年Q2の結果でAMDがどれだけシェアを挽回できるのか、それともNVIDIA一強が続くのか注目が集まります。

