7月30日に発表されたAMDのミドルレンジ帯GPUにあたるRadeon RX 6600 XTですが、発売は8月12日11:00からの予定と公式発表されました。ここでは、そんなAMD Radeon RX 6600 XTの仕様情報や予約販売情報を紹介します。
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*ほぼすべてのモデルが売り切れている状況になっています。8/12 22:15時点
Radeon RX 6600 XTについて
Radeon RX 6600 XTはRadeon RX 6000シリーズの中ではミドルレンジ帯にあたる製品となっており、1440p程度の解像度でのゲーミングに最適化されたモデルとなっています。
仕様としては、GPUにNavi23 GPUを採用し、32基のCU、2048基のStream Processorsが搭載されています。動作クロックについては、ゲーム時が2359MHz、最大ブーストで2589MHzと高く、モデルによっては更に高いクロックで動作するものも登場すると見られています。一方でTDPに関しては160Wと低く8pin電源を1つ搭載しています。VRAM仕様と容量に関しては、8GB GDDR6を搭載し、32MBのInfinity Cacheが備え付けられています。1440p程度でのゲーミングを想定しているため、8GBであれば十分対応可能と見られています。
Radeon RX 6600 XTのOpenCLベンチマーク出現。最大2.9GHzが145Wで動作。
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GPU SKU | Navi 23 (XL?) | Navi 23 (XT?) | Navi 22 (XL?) | Navi 22 (XT?) | Navi 21 XL | Navi 21 XT | Navi 21 XTX | Navi 21 XTXH |
Compute Units | 28 | 32 | 36 | 40 | 60 | 72 | 80 | 80 |
Stream Processors | 1792 | 2048 | 2304 | 2560 | 3840 | 4608 | 5120 | 5120 |
ゲームクロック | TBA | 2359 MHz | TBA | 2424 MHz | 1815 MHz | 2015 MHz | 2015 MHz | 2250 MHz |
ブーストクロック | TBA | 2589 MHz | TBA | 2581 MHz | 2105 MHz | 2250 MHz | 2250 MHz | 2345 MHz |
VRAM仕様・容量 | 8 GB GDDR6 + 32 MB Infinity Cache? |
8 GB GDDR6 |
12 GB GDDR6 + 96 MB Infinity Cache? |
12 GB GDDR6 + 96 MB Infinity Cache |
16 GB GDDR6 +128 MB Infinity Cache |
16 GB GDDR6 +128 MB Infinity Cache |
16 GB GDDR6 +128 MB Infinity Cache |
16 GB GDDR6 +128 MB Infinity Cache |
バス幅 | 128-bit? | 128-bit | 192-bit | 192-bit | 256-bit | 256-bit | 256-bit | 256-bit |
メモリー速度 | 16 Gbps? | 16 Gbps | 16 Gbps? | 16 Gbps | 16 Gbps | 16 Gbps | 16 Gbps | 18 Gbps |
帯域幅 | 256 GB/s? | 256 GB/s | 384 GB/s | 384 GB/s | 512 GB/s | 512 GB/s | 512 GB/s | 576 GB/s |
TDP | TBA | 160W | TBA | 230W | 250W | 300W | 300W | 330W |
価格 (USD) | TBA | $379 | TBA | $479 | $579 | $649 | $999 | $1,199 |
価格 (YEN) 1ドル=160円換算 |
TBA | ¥60,640.00 | TBA | ¥76,640.00 | ¥92,640.00 | ¥103,840.00 | ¥159,840.00 | ¥191,840.00 |
Radeon RX 6600 XTのパフォーマンス
Radeon RX 6600 XTについては、全体的には競合するNVIDIA製品で言うとGeForce RTX 3060に近い性能となっています。
特徴的な点としては、1080p環境下では、RTX 3060 TiとRTX 3060の間に位置する性能を発揮していますが、1440pや4Kなど解像度が上がるにつれて性能が大きく落ち始め、4K環境下ではRTX 3060と同等のレベルに落ちます。
Toms Hardwareでは13のゲームでの平均値をグラフ化した表が掲載されています。ここでは、1080p環境下ではRX 6600 XTはRTX 3060 Tiに近いですが、1440pではRTX 3060 TiとRTX 3060の真ん中ぐらいに、4K環境ではRTX 3060と同等レベルになっています。
ちなみに、解像度を上げると大きく性能が下がる原因ですが、これはVRAMのバス幅が128bitと非常に小さいためこのような結果になっていると見られています。
なお、この傾向はレイトレーシング性能では大きく変ります。これはRadeon RX 6000シリーズ全般的な傾向ではありますが、ラスター性能はNVIDIA RTX 3000シリーズの同価格帯製品と対抗できる一方で、レイトレーシング性能についてはRTX 3000シリーズの同価格帯製品の半分程度の性能にまで落ちてしまいます。
Toms Hardwareでレイトレーシング対応ゲーム10タイトルの平均値がグラフでまとめられており、1080p環境下では、RTX 3060の47.8fpsを10fps程度下回る記録を出しています。1440p環境でも同様で、RTX 3060が平均32.6fpsだったところを、RX 6600 XTでは25fps程度しか出せていません。
Radeon RX 6600 XTの価格については、最安値が5.8万円という事でレイトレーシングには興味が無く、1080p程度の解像度でゲームをプレイしたい方にとっては買っても後悔が無い製品になるとは思います。特に1080pでのラスター性能はRTX 3060を上回っているためオススメと言えます。
ただし、将来的に1440pでのゲーミングやレイトレーシングなども体験したいと考えている方であれば、価格がほぼ同等のRTX 3060を買った方が満足度は維持できそうです。
マイニング効率が高い事が在庫に対して懸念
AMD Radeon RX 6600 XTのマイニング効率は高い模様。55Wで32MH/s
海外では一足先に発売が開始されたRadeon RX 6600 XTですが、Reddit上ではこのGPUのマイニング効率について話題になっているようです。Radeon RX 6600 XTのマイニング性能を表すハッシュレートは32MH/sでGTX 1660 TiやSuperに近い性能になっておりあまり魅力的には見えません。しかし、消費電力はたったの55Wしか必要なく、1W辺りのパフォーマンスも0.58と従来まで高効率で有名だったRadeon VIIやRTX 3060 Tiを20%以上も上回る高い値になっています。
この効率の良さは多くのGPUを扱うマイナー程大きな恩恵を受けるため、最近のEthereum価格の動向を踏まえればマイナーが在庫を抑えにかかる可能性はありそうです。
最近はNVIDIAがマイニング制限版GPUであるLHRなどを登場させた事でGPU在庫は潤い始めていましたが、このRX 6600 XTは新たな波乱を生みそうな予感がします。個人的にこのRX 6600 XTについては価格が結構高い事からあまり在庫が確保されていないのではないかと思っています。そのため、発売時にどのような状況になるのかかなり不安を感じます。
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