TSMCがサムスン製チップセット製造を拒否。技術流出を懸念?

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TSMCがサムスン製チップセット製造を拒否。技術流出を懸念?

サムスンでは自社開発のスマートフォン向けチップセットであるExynosを自社で開発しているファウンドリーで生産することで性能は競合より劣るものの高いコスト競争力を獲得していました。しかし、ここ最近ではファウンドリー事業において競合のQualcommやMediaTekが利用しているTSMCに対して同等のプロセスルールの製品については歩留まりが低迷しており、2025年に発売が予定されているGalaxy S25シリーズでは自社開発のExynos 2500自体の性能はQualcommのSnapdragon 8 Gen 3以上と高いにも関わらず、コストが高いSnapdragon 8 Eliteを全モデルに搭載することになっています。

ただ、サムスンについてはファウンドリー事業の歩留まり向上含めた立て直しも急務なのですが、スマートフォン事業も収益の柱の1つになっており、QualcommやMediaTek製チップセット採用はコスト競争力の低下はサムスン全体に悪影響を与える事象になっています。そのため、ここ最近では次世代Exynosの製造について自社ファウンドリー以外にTSMCでの製造も検討しているという話も出ていましたが、どうやらTSMCはサムスンからのオファーを拒否した可能性が出てきているようです。

スマートフォン関係のリークに精通するJukanlosreve氏によると、TSMCはサムスンからExynos製造のオファーについて拒否を行ったとのことで、その理由は明確にはなっていませんがJukanlosreve氏によるとTSMCが持つファウンドリー技術情報がサムスンに流出することを懸念したため、拒否するという決断に至ったのではないかと推察しています。

2026年に投入される予定のGalaxy S26シリーズではExynos 2600と呼ばれる新しいチップセットの搭載が予想されており製造プロセスは2nm GAAを採用するSF2プロセスを用いると言われています。しかし、このSF2プロセスに関しては歩留まりが現時点で20%程度と非常に低く、今まで何度も歩留まり向上に失敗していることから再びSnapdragon 8 Elite Gen 2などQualcomm製チップセットの採用が必要となる可能性が出てきています。しかし、Snapdragon 8 Elite Gen 2ではチップセット価格がさらに高騰することが予測されているため、Galaxy S26シリーズの値上げをするか収益率を下げるかの二択を迫られる事になり、サムスン全体の収益率低下などにも繋がる可能性があると言えそうです。

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