Ryzen 7 9800X3D から3D V-Cacheの構造が変更。3D V-Cacheの上にCCDが乗る形に
AMDはZen 5に3D V-Cacheを組み合わせたRyzen 9000X3Dの第一弾として、Ryzen 7 9800X3Dを2024年11月7日に発売すると言われており、既に公式のマーケティング資料のリークなどが登場し、大まかな性能などのリークも出始めています。
Ryzen 7 9800X3Dを含むRyzen 9000X3Dシリーズのティザーでは「X3D Reimagined(X3Dを再構築)」と謳われており、リーク情報では「第2世代3D V-Cache」を搭載するとも言われていますが、どうやら従来までの3D V-Cacheとは構造が大きく変わるようで、3D V-Cacheの上にCCDが乗る形に変更される可能性があるようです。
現行の3D V-Cacheは基本的な構造が2022年に登場したRyzen 7 5800X3Dから変わっておらず、CCDに設けられた貫通電極(TSV)の上に64MBのL3キャッシュを乗せるという構造で、TSMCのSoICというパッケージング技術を使用しています。しかし、この構造は発熱源であるCCDの上にキャッシュを乗せるという構造上、冷却要件が厳しく、通常モデルに比べて動作クロックを大きく上げることができないという弱点がありました。
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— HXL (@9550pro) October 26, 2024
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しかし、HXL氏によると、Ryzen 9000X3Dからは3D V-Cacheの上にCCDが乗る形に変更されるようで、従来までの3D V-Cacheで弱点だった冷却要件を大きく緩和することが可能になり、より高い動作クロックでCPUを動かすことが可能になるようです。実際に登場しているRyzen 7 9800X3Dのリークでは、定格状態ではRyzen 7 7800X3Dの最大5.0 GHzから最大5.2 GHzまで動作クロックが向上しているほか、PBO状態では5.05 GHzから5.7 GHzに向上するなど、大幅な動作クロック向上が見込まれています。
ただし、L3キャッシュの上にCCDを置くにしてもL3キャッシュの方がダイサイズが小さいほか、パッケージ基板からL3キャッシュ経由でCCDまでの経路をどのように確保するのか謎が多くなっていますので、近いうちにこのあたり含めた詳細が明らかになるため、性能含めて注目の新製品となりそうです。
HXL | X (Twitter)
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