IntelがノートPC向けRaptor Lakeの不具合はノートPCのマザボやソフトが問題とコメント。しかしゲーム開発者からすぐに反論を受ける
IntelのRaptor Lake系CPUに関して、当初はデスクトップ向けCore i9/i7を中心に動作が不安定になると言われていましたが、最近ではノートPCでも同様に動作が不安定になるとの報告が増えています。しかし、Intelはこの問題について、ノートPC向けRaptor Lake CPUに関してはCPU本体に問題はないことを明らかにしました。
第13/14世代モバイルシステムで報告されている症状(クラッシュなど)は、幅広いソフトウェアおよびハードウェア問題から発生する一般的な症状です。ユーザーがIntel製ノートPCで問題を経験している場合は、システムメーカーに連絡してさらなるサポートを受けることをお勧めします。
Intel via Digital Trends
Intelによると、ノートPC向けRaptor Lakeで発生しているクラッシュやハングなどの動作不安定の原因は、ノートPCに搭載されているソフトウェアやマザーボード、グラフィックスカードなどCPU以外のハードウェアにあるとしています。CPU本体の不具合ではないことを明確にしているのです。
そのため、ノートPCでRaptor Lake系CPUを使っているユーザーは特に影響を受けないはずですが、デスクトップ向けRaptor Lakeで発生している不具合の原因が明らかにされない中でノートPC向けだけ問題ないという説明は不十分と言えます。
また、このIntelの声明はすぐに反論を受けました。Raptor Lake系CPUで不具合が多発していることを指摘しているPath of TITANSの開発元Alderon Gamesの代表、Matthew Cassells氏はReddit上でIntelの声明は正しくないと述べています。Matthew氏によると、Unreal Engineの解凍作業やy-cruncherを動かした際にCore i9-13900HXを含むノートPC向けCPUでもデスクトップ向けと同様の不具合が発生しているとのことです。
実際にRazer、MSI、ASUSなどのノートPCでも同様の不具合が確認されており、クラッシュ情報を収集したデータでも同様の不具合が確認できると述べています。
Intelの声明では「13th/14th Gen mobile systems」という曖昧な表現を使用しているため、デスクトップ向けをベースにしたHXモデルが対象に含まれているか不明ですが、少なくともCore i9-13900HXなどデスクトップ向けと同じダイを使用するCPUはノートPC向けであろうとも影響を受けるようです。
今後の焦点は、例えばCore i5-1340Pなど多くのノートPCに搭載されているPモデルでも不具合が報告されるかどうかです。仮に報告されれば、2023年~2024年に販売されたIntel製ノートPCの大多数が影響を受けることになり、IntelはOEMから多額の請求を受ける可能性があり、今後の信頼関係にも悪影響を及ぼすことになります。
IntelのRaptor Lake系CPUの不具合については、コミュニケーション不足が問題を悪化させています。未だにその点を理解していないのか、「ノートPC向けは問題ない」と曖昧なコメントをしてしまう状況は、事の深刻さに気付いていないように見えます。
消費者やOEMがノートPC向けの影響について懸念しているため、問題が無いモデルを具体的に示すなど、もう少し具体的な情報発信が求められます。今回のように反論を受けることを避けるためにも、より詳細で明確な情報提供を期待したいところです。
Intel responds to reported laptop CPU instability problems | Digitaltrends
https://www.digitaltrends.com/computing/intel-instability-extends-to-laptops
Intel is selling defective 13-14th Gen CPUs | Reddit
https://www.reddit.com/r/hardware/comments/1e13ipy/comment/lcyythb/
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Intelは何で嘘つくの?
子供に責任者やらさてるの?