AMDがソケットAM5向けにエントリー向けCPUのRyzen 3とAthlonを投入予定

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AMDがソケットAM5向けにエントリー向けCPUのRyzen 3とAthlonを投入予定

AMDでは2022年にソケットAM5と同時にRyzen 7000シリーズを投入していますが、このソケットAM5ではミドルレンジクラスのRyzen 5 7500Fが最廉価モデルとしてラインアップされるなど、価格を抑えたい場合の選択肢としては優れていない状況になっていました。そのため、AMDではソケットAM4とAM4対応CPUをエントリー向けモデルとして用意していましたが、ソケット投入からまもなく8年が経過しフェードアウトも間近であるためAMDではまもなくソケットAM5向けにエントリー向けモデルを投入する計画のようです。

イタリアのメディア、Bits and Chipsからの情報によると、AMDではRyzen 9000シリーズの登場とともに現在ラインアップ上から抜けているエントリーモデルとして1から2モデル程度のAthlonおよびRyzen 3などのエントリーモデルの投入を計画しているとのことです。ただ、このAthlonとRyzen 3についてはRyzen 9000シリーズで用いられているZen 5は使われず、Ryzen 7000シリーズで使っていたZen 4を使うほか、7nm化することでコストを下げる可能性もあるようです。

AMDの競合のIntelでは2024年に投入するArrow Lake-SでLGA1851ソケットに切り替える予定ですが、このArrow Lake-Sはコストが高く、高価格帯にラインアップされる予定のため、Core 3やCore Ultra 3などのエントリー向けにはMeteor Lakeなど先代世代のCPUが使われると言われています。これと同じようにAMDも先代のRyzen 7000シリーズに採用されたZen 4をエントリー向けに割り当てる見込みで、おそらくRyzen 5にも使えない5コア以下しか使えないCCDを4コア化または2コア化してRyzen 3およびAthlonに割り当てると見られています。

なお、Bits and ChipsではRyzen 7000を7nmで作る可能性についても言及していますが、現行のRyzen 7000で採用されているZen 4は5nmで作られているため7nmで製造するにはバックポートすることになります。これによりコストは下がると見られていますが、5nmから7nmへバックポートするにはAMD側もそれなりの開発コストをかける必要があるため、TSMC 7nmの生産枠を相当安く抑えられていない限り経済合理性はありません。そのため、Zen 4を搭載するRyzen 3およびAthlonに関しては現行のRyzen 7000シリーズでは使えなかったCCDを再利用した製品になると考えられます。