QualcommのSnapdragon 8 Gen 4ではLPDDR6をサポート。GPUやAI処理性能の向上に期待
Qualcommが2024年秋以降に投入を予定しているハイエンドスマートフォン向けSoCのSnapdragon 8 Gen 4は性能面でAppleのA18 Proを超えることが期待されていますが、Qualcommは競合を出し抜く性能を出すために従来メモリーより高速化と低消費電力化が図られたLPDDR6を同SoCでサポートする可能性が出ているようです。
LPDDR6については2024年後半にJEDECにより規格策定が行われる予定で性能はLPDDR5が6,400MT/sに対して、LPDDR6では12,800MT/sと2倍の転送速度に向上すると言われています。この高い転送速度によりスマートフォンなどのデバイス内で高度なAI処理などを可能になると言われています。
規格策定自体は上述の通り2024年後半以降になるため、本格的な量産は2025年に入ってからになると考えられていますがスマートフォン向けゲームやAIなどが高度化し、需要が高まっていることや、競合のMediaTekに対して性能面での優位性を確保するためにQualcommでは予めこのLPDDR6に対応した設計をSnapdragon 8 Gen 4に盛り込む方向です。
ただ、Snapdragon 8 Gen 4ではLPDDR5などにも対応するためLPDDR6に対応するかどうかはスマートフォンメーカーの判断にかかっています。特に生成AIなどをスマートフォン内で実行できるというのは消費者へのアピールにはなりますが、LPDDR6自体、モジュール単価が高価であることや生成AIを動かすとなると最低でも20GBのメモリー容量が必要とも言われているため、実際にこのLPDDR6を搭載したスマートフォンを発売するメーカーが存在するのかは謎です。
補足情報
Snapdragon 8 Gen 4はQualcommが開発中のハイエンドスマートフォン向けSoCで、現行のSnapdragon 8 Gen 3の後継モデルになります。
同SoCではQualcommが独自開発したコアを搭載し、既にリークとして出ているGeekbenchベンチマークではApple A18 Proのマルチコアスコアを大きく超える10000ポイント程度になる見込みで非常に高性能なSoCになります。
ただ、2024年3月時点ではまだ開発中ではあるものの、高い消費電力と発熱に悩まされているという情報もあります。
製品ジャンル | メーカー | 製品名 | 発売予定時期 |
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スマートフォン向けSoC | Qualcomm | Snapdragon 8 Gen 4 | 2024年10月以降 |
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