NANDの減産でメーカー各社は収益が25%以上改善。一方でSSDなどは2倍に値上がり

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NANDの減産でメーカー各社の収益が25%以上改善。一方でSSDなどは2倍に値上がり

SSDなどで使われるNAND型フラッシュメモリーについてはパンデミックに伴うコンシューマー向けPCの需要増大や金融緩和による投資促進などにより需給バランスが狂い、2022年から2023年は在庫過多となりNAND価格が下落し、消費者は価格が安いSSDを買える一方でメーカー側は供給価格低減により収益減少に苦しんでいました。

しかし、この状況を出さするべくNANDを製造するメーカーは2023年中ごろより減産に踏み切りはじめたのですが、TrendForceが各社の収益状況および供給価格をまとめた調査によると収益は大幅改善する一方で、価格も大幅に上がり始めているようです。

収益については業界全体では第3四半期に比べて24.5%改善し、各社の同湖を見るとサムスンが44.8%、SK HynixおよびSolidigmが33%増となっています。また、Western DigitalやKioxia、Micronなども10%以下ですが前期比では収益の拡大が記録されています。

ただし、NANDフラッシュの供給価格と製造メーカーの収益が拡大する一方でSSD価格は上昇しており、2023年夏ごろは1TBのNVMe SSDが$80程度でしたが、2023年10月以降は顕著な値上げが記録され、現在は$110と半年で38%の値上げが記録されています。

TrendForceでは短期的にはSSD価格が50%まで上昇する可能性も指摘していますが、2024年中ごろからアメリカの金利が下がることが期待されているため、実際に金利が下がればコンシューマーやエンタープライズ含めてSSDなどの需要が高まるほか、Windows 11 24H2でAI機能が強化されるなど需要が高まる要素もあるため、このまま減産が続き、需要が高まれば実際に2023年夏に対してSSDの販売価格が1.5倍程度にまで上がる可能性は十分あると言えます。

日本での市場価格を見てみると、2023年8月ごろまではWD Black SN770 (NVMe SSD)は8000円、Crucial MX500(SATA SSD)は7000円ぐらいが最安値でしたが、2024年3月8日時点ではNVMe SSDが13,500円とほぼ2倍に、SATA SSDも12,000円と1.7倍と大幅な値上がりが確認できます。この価格には減産に伴う価格上昇もありますが、円安の影響も含まれていると言えますが、今後さらに値段が上がるとなると1TBのSSDを買うには安いSATA SSDでさえも最低1.5万円ぐらいは覚悟しておいた方が良いかもしれません。

ソース:Press Center | TrendForce (英語)

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『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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