Intel Meteor Lake世代の『Core Ultra 7 155H』のベンチマークが登場。性能はデスクトップ向けCore i9-12900やCore i9-13900H並みの高い性能に
Intelの第一世代Core/Core Ultra CPUのMeteor Lakeでは2023年秋以降にノートPC向けに投入が計画されており、Alder Lakeから投入されているハイブリッドアーキテクチャーに加えて、CPUとGPU、アクセラレータなどが個別のチップレットに置き換えられたタイルアーキテクチャーを採用、製造プロセスはIntelの最新鋭製造プロセスであるIntel 4が用いられ、CPUについては電力効率に優れるE-Coreが完全新規のCrestmontアーキテクチャーに切り替えられるなどIntelのコンシューマー向けCPUとしては2021年に投入されたAlder Lake以来の大規模刷新モデルとなります。
このCore/Core Ultraでは名前の通り今までのCore iシリーズからブランド名が変更されておりタイルアーキテクチャーの他にAI処理エンジンや内蔵GPUの強化、AIを用いた電力管理など新ブランドに相応しい機能が追加されていますが、投入が近いのか今回、この中でTDPが45W帯となる高性能なノートPCへの搭載が想定されるMeteor Lake-Hのハイエンドモデル『Core Ultra 7 155H』のGeekbenchベンチマークに計測結果が登録され、その高い性能が明らかになっています。
Core Ultra 7 155HはCore Ultraシリーズの中では真ん中に位置するモデルですが、実質的にCore i7の後継と言えるためハイエンドモデルに位置すると見られるモデルとなっています。仕様としては16コア22スレッドとなっており、P-Coreは6コア、E-Coreは8コア搭載(残る2コアはSoCタイル内蔵)し、動作クロックはベースが3.8 GHz、ブースト時は最大4.8 GHzとなっており先代のCore i7-13700Hの5.0 GHzに比べると低くなっていますが、新プロセスが採用されている事を加味すると比較的高い動作クロックになっています。
キャッシュ構成についてはL2キャッシュ容量が正しく読み込めていませんが、恐らくP-Core側には1コア辺り2MB搭載し、E-Core側にはクラスター辺り4MB搭載で合計20MB、L3キャッシュ24MB搭載と比較的キャッシュ容量は大きくなっています。
今回登場したCore Ultra 7 155Hは製品段階には達していないCPUで、電力管理設定も『バランス』に設定された状態になっており最大性能では無いのですがスコアは非常に高くシングルコアは2346pt、マルチコアは12853ptを記録しています。
シングルコアで比べると同等スコアのモデルはデスクトップ向けのCore i7-12700Fとなっています。マルチコアにおいては同等スコアはCore i5-13600やCore i9-12900相当となっており、ノートPC向けCPUだけで見るとCore i9-13900Hやデスクトップ向けCPUがベースのRyzen 7 7745HXなど非常に高い性能であることが明らかになっています。
Core Ultra 7含む、Meteor Lake世代のCPUは2023年9月19日から開催されるIntel Innovation 23にて正式に発表が行われ、年末にかけてこのMeteor Lake世代のCoreおよびCore Ultraを搭載したノートPCが続々と発売される予定になっています。
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