AMDでは2023年4月6日に3D V-Cacheを搭載するZen 4 CPU、Ryzen 7 7800X3Dを発売しますが、AMDよりゲーミング性能に焦点を当てた性能結果が明らかになり、IntelのCore i9-13900Kを超える性能を発揮するとのことです。
コスパ抜群?ミドルレンジ向けゲーミングCPU、Ryzen 7 7800X3Dのゲーミング性能が明らかに
AMDでは3D V-Cacheを搭載したミドルレンジ向けZen 4 CPUであるRyzen 7 7800X3Dを2023年4月8日に発売を計画しています。このRyzen 7 7800X3Dは先行して発売されているRyzen 9 7950X3DやRyzen 9 7900X3Dと同じく、3D V-Cacheを搭載していますが、コア数は8コア16スレッド構成となり、CCDは1基のみ搭載し、現在発売されているRyzen 7 5800X3Dの後継となるモデルになります。
詳細な仕様としては動作クロックはベースが4.2 GHz、ブースト最大が5.0 GHzに設定され、L2キャッシュは8MB、L3キャッシュはCCD側には32MB、V-Cacheは 64MBで合計104MBのキャッシュ容量を持つCPUになっています。
今回、このRyzen 7 7800X3DについてAMDがRyzen 7 5800X3DとIntelの最上位CPU、Core i9-13900Kとゲーミング性能を比べた結果を明らかにしました。
まず、前世代モデルであるRyzen 7 5800X3Dと比べるとRyzen 7 7800X3DではRainbow Six SiegeやCS:GOなど合計4つのタイトルと言う限られた比較にはなっていますが、最低21%、最大30%のフレームレート向上が確認できるとのことです。これはZen 4アーキテクチャ化や動作クロックの向上に伴って、性能が伸びていると見られています。
競合であるIntel Core i9-13900Kとの比較でも合計4つのタイトルで行われていますが、こちらでは最低13%、最大24%、平均16%のスコア向上が確認できたとのことです。
IntelのCore i9-13900Kでは24コア32スレッド構成のCPUとなっており、価格は8万円以上、TDPはベースが120W、最大時には254Wの消費電力が必要となるCPUになっています。
一方でRyzen 7 7800X3Dは価格は7万円前後でCore i9-13900Kより安価な価格での登場となります。また、消費電力は100W~180W程度に収まると見られており、今回の結果はスコアが良好な4タイトルに絞った比較であると言えますが、ここまでスコアが振るわないタイトルでもCore i9-13900K並の性能でありながら、より低い消費電力で実現できると見られています。
なお、先行して発売されたRyzen 9 7950X3DとCore i9-13900Kを比較した結果もありますが、ここではHorizon Zero DawnではRyzen 9 7950X3Dが27%、Rainbow Six Siegeでは13%上回るスコアを見せていますが、Ryzen 7 7800X3Dでは同じCore i9-13900Kで前者では24%、後者では13%と近しいスコアを記録しているため、ゲーミング性能においてはRyzen 9 7950X3DとRyzen 7 7800X3Dの間では大きな差は存在しない可能性がありそうです。
特に、Ryzen 9 7950X3Dではゲームプレイを検知するとV-Cache非搭載側のCCDを無効化するため、構造的にもRyzen 7 7800X3Dと大きな性能差が出る可能性は低いと言えます。
コメント