AMDの『Zen3』アーキテクチャーのモバイル向けCPUである『Cezanne』ですが、その高性能モデルである『Cezanne-H』ES品のベンチマーク結果がGeekbenchに出現し、その仕様が少しだけ判明しました。
8コア16スレッド搭載・高性能モバイルPC向けCPU
AMDの『Zen3』アーキテクチャーを搭載したモバイル向けRyzenの中でタブレットPCなど低消費電力で動作する『U』シリーズは2021年1月中に登場する事から最近、度々ベンチマークで出現していました。今回は、高性能ラップトップ向けの『H』シリーズのベンチマークとその仕様に関する情報が初めて出現しました。
Cezanne-Uと同じく、16MBのL3キャッシュ搭載。ベースクロック周波数は3.2GHzか
今回、判明したのはRyzen 7 5800Hで、8コア・16スレッドで動作します。今回ベンチマークが掲載されたCPUはベースとブースト共に3.2GHzとされています。そして、L3キャッシュは16MBx1と、現行世代のRyzen 7 4800Hの4MBx2に対して大幅に増えています。この16MBx1は『Zen3』最大の変化点でもある8コアすべてが1つのキャッシュにアクセスできる特徴が反映されています。
グラフィックス面ではVegaアーキテクチャーのGPUが内蔵されており、Ryzen 7 4800Hと同じアーキテクチャーであるものの若干の改善とより高いクロック周波数である2.0GHz程度で動作する事が予測されています。
ちなみに、Geekbenchのスコアについてですが、ES品である事とCPUの動作が500MHz程度に抑えられていた可能性が指摘されており異常に低い値となっています。そのため今回見るべきポイントとしてはスコアの下に張り付いているCPU情報となります。
リリースは早くてCES 2021か
AMDではCES 2021にてCEOのLisa Su氏が登壇する事を発表しています。この中で、Cezanne-Uの登場が確実視されていますが、同時に今回紹介したCezanne-Hの情報も登場する可能性があります。
このCezanne-HはIntelのTiger Lake-Hと真っ向から対抗する製品となり、Tiger Lake-Hが2021年の前半に登場する事が予定されています。その事からAMDとしてもこの『Cezanne-H』を2021年の前半にぶつけるべく開発が進んでいるため、今後近いうちに更なる情報が出てくると考えられます。
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