QualcommがSnapdragon X搭載PCが安くなると明言。ただし2025年と遅めに
Qualcommは2024年6月にWindows on ARM対応のSnapdragon X EliteとPlusを市場投入しました。このSnapdragon Xシリーズは高性能でありながら、ARMの特徴であるバッテリー持続時間の長さに加え、Windows 11の新機能であるCopilot+も利用可能です。説明だけを聞けば魅力的なチップセットに感じられますが、このチップセットを搭載するほぼすべてのノートPCが20万円に迫るか超えるなど、ハイエンドモデル中心であるため、売れ行きは良好とは言えない状況になっています。
そんなSnapdragon Xを製造するQualcommですが、2024年第3四半期決算の場でCEOのCristiano Amon氏は2025年に入るとSnapdragon X EliteおよびSnapdragon X Plusがミドルレンジ向けノートPCなどにも搭載されるようになることを明らかにしました。
現行のSnapdragon X Eliteなどの製品を搭載するPCは海外ではミニPC型のSnapdragon Dev Kitが$899、日本円では13万円前後とかなり高めです。ノートPCではSnapdragon X Plus搭載のSurface Laptop 7が18万円前後、Snapdragon X Eliteになると最低価格が20万円です。
そのため、Qualcommではよりシェアを獲得できるように、$700程度(10万円前後)の価格帯でSnapdragon X EliteおよびPlus搭載製品を購入できるように検討を進めており、2025年にはそれらの製品が発表されると述べています。
なお、この決算発表の場でこの$700程度で売られるSnapdragon Xの詳細については明らかにされていませんが、過去に登場したリーク情報では、QualcommがSnapdragon Xの廉価版を開発しているという話が出ており、それらが2025年第4四半期に投入されると言われています。また、現行Snapdragon Xの後継モデルとしてSnapdragon X Gen 2も開発中で、これも2025年終わりごろに登場すると言われています。
そのため、QualcommではIntelやAMDが行っているように、新世代CPUを投入した際に先代モデルを廉価版としてリフレッシュし、ラインアップの幅を広げるという手法を取るものと考えられています。
QualcommのSnapdragon Xシリーズ搭載ノートPCはかなり高価になっています。他のノートPCと異なる点としてバッテリー持続時間が長いことが最大の魅力ですが、そのために追加で数万円払うユーザーがそこまで多くないのが現実です。そのため、仮に$700(10万円)前後で販売されるノートPCが投入されれば、魅力が大きく向上し、家庭用やオフィス、大学生が使うノートPCとしてSnapdragon Xシリーズが一気にシェアを獲得できる可能性があります。
Qualcomm promises Snapdragon X PCs will cost as little as $700 next year | The Verge
コメント
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状況次第では値がすぐに下がりそうな気配を感じる。