Snapdragon 8 Gen 4搭載スマホは高い消費電力のため5500mAh程度の大容量バッテリが必要に?
Qualcommが2024年秋以降に投入を予定しているSnapdragon 8 Gen 4では独自開発のCPUコアなどを搭載することでApple A17 Proを大きく上回る性能を発揮すると言われています。
実際に過去に登場した仕様はプライムコアを2コアとPコアを4コアの合計6コア構成で最大4.3 GHzで動作することでApple 17 Proを数十%上回るのですが、消費電力は最大10Wにも到達すると言われています。
この様な高い消費電力を背景に、海外でスマートフォン関連の情報をリークしている数码闲聊站氏は同プロセッサを搭載するスマートフォンについてはバッテリー持続時間を実用可能な領域で動かすため5500mAh程度の容量を持つバッテリーを搭載する可能性が高いとリークしています。
数码闲聊站氏によるとSnapdragon 8 Gen 4搭載スマートフォンでは高密度バッテリーを搭載するケースが増えており、すでに3機種ほどが5500mAhほどのバッテリー容量を持っていたとのことです。
この5500mAhを搭載するスマホの機種などが明らかになっていませんが、Snapdragon 8 Gen 4の消費電力が非常に大きい事は過去に何度も言われています。そのため、現行のSnapdragon 8 Gen 3搭載機種に多い4000mAhレベルのバッテリー容量ではゲームなど高負荷なアプリ実行時には電池がすぐに無くなるなど実用性が低くなる可能性があります。結果、対策として5000mAhを超える大容量バッテリーを搭載するケースが同プロセッサを搭載するスマートフォンでは増えるものと考えられます。
現行のスマートフォンのバッテリー容量はiPhone 15 Proが3724mAh、Galaxy S24 UltraやPixel 9 Proが5000mAh、Galaxy S24が4000mAhとなっているため5500mAhというとかなり大きい事が伺えます。
Snapdragon 8 Gen 4については性能は高いものの、すべてPコア以上で構成されるなど消費電力的に不利な側面が多くあり、実際に発熱と消費電力の多さに悩まされているという情報もありました。ただ、性能をそのままに消費電力を劇的に下げる魔法はなく、結局のところスマートフォン側が適用する形でバッテリー容量を拡大し、発熱面ではベイパーチェンバーを搭載するという形になりそうです。
最近はAI処理をローカルで行う必要性が出るなど高い処理能力が求められる傾向にあり、プロセッサの多くは消費電力を下げるためにプロセス微細化を行うものの、さらに性能を上げるためにダイサイズ拡大と消費電力増大に悩まされています。これに対してバッテリー容量の拡大でなんとか使い勝手を維持できていますが、今後もこのトレンドが続くならどこかで破綻するのではないか心配になります。
補足情報
Snapdragon 8 Gen 4はQualcommが開発中のハイエンドスマートフォン向けSoCで、現行のSnapdragon 8 Gen 3の後継モデルになります。
同SoCではQualcommが独自開発したコアを搭載し、既にリークとして出ているGeekbenchベンチマークではApple A18 Proのマルチコアスコアを大きく超える10000ポイント程度になる見込みで非常に高性能なSoCになります。
ただ、2024年4月時点ではまだ開発中ではあるものの、高い消費電力と発熱に悩まされているという情報もあります。
製品ジャンル | メーカー | 製品名 | 発売予定時期 |
---|---|---|---|
スマートフォン向けSoC | Qualcomm | Snapdragon 8 Gen 4 | 2024年10月以降 |
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