ファンレスでハイエンドCPUとGPUを冷やせるケースの価格が判明。なんと20万円・・・
SG10 – Product Announcement – Streacom
ファンレスのPCケースなどを手掛けるメーカーのStreacomでは過去にKickstarterで立ち上げられ頓挫していたプロジェクト『Calyos NSG S0』を引き継ぎついにそのプロトタイプの『SG10』を2023年6月ごろに明らかになりました。
CPU+GPUで最大600Wまで対応するファンレスクーラー搭載PCケースが登場 (gazlog.com)
ただ、この時はあくまでプロトタイプでCPU+GPUで合計600WまでのTDPに対応していることや、側面以外ほとんどがヒートシンク、熱源とヒートシンクまでは冷媒を使うなど基本的な情報しか明らかにされていませんでしたがStreacomはこのSG10について詳細情報と発売日、そして価格を明らかにしました。
ケースの内部冷却については、SG10は「ケースがクーラーである」という原則で設計されており、熱放散から空気流の管理まで、冷却原理のすべての要素がケース内で制御されます。
また、熱源とヒートシンクを結ぶ冷却プレートについては各コンポーネント用にカスタマイズして製造することは極めて困難でコストも高くなることから冷却プレートの位置やねじ穴などが調整可能な形になっているため、新しいソケットやGPUなどに対応することが可能になっています。ただ、すべてのCPUやGPUに対応できるわけではなく、この点はどのように今後対応していくのかは詳細は明らかにされていません。
PCケース本体にマザーボードやグラフィックカードを収める方法はX字型のフレームにマザーボードとグラフィックカードをそれぞれ寝かせて置くスタイルで、通常のマザーボード+グラフィックカードという組み合わせのほか、Mini-ITXマザーボードであれば2つ搭載するということも可能な設計になっています。
対応するTDPについてはPCケース本体で合計600Wで、CPU側は最大250W、GPU側は最大350Wで合計600Wになっています。CPUについては250WであればCore i9-14900Kなどにも対応可能でThreadripperやXeonなどを搭載しない限り問題はありません。一方でグラフィックカードについては最大350WということでGeForce RTX 4090を最大出力で利用することはできませんが、RTX 4080やRTX 4090でもアンダーボルトなどを行えば十分対応可能になっています。
なお、このSG10の魅力はファンレスであることですが、ファンを搭載することも可能で120mmファンまでなら搭載が可能になっています。
このSG10は2024年5月に出荷が予定されており、初期ロットは銅製で価格は1200ユーロ、日本円では18.8万円ということで送料などを含めると日本で入手するには20万円程度支払う可能性があります。なお、初回盤出荷後に登場予定のブラックとシルバー塗装のアルミ版は1000ユーロ程度ですが、こちらも15万円~16万円と非常に高価ですので、何が何でもファンレスにしたいという人以外には手が届かない製品になっています。
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