Intelが発売したワークステーション向けCPU、Sapphire Rapidsは標準状態でもTDPが400Wと大きいですが、このCPUをOCした上に、最上位のグラフィックカード、NVIDIA GeForce RTX 4090を組み合せたゲーミングPCを作った時の消費電力が2000W程度に達する事を海外のコンテンツクリエーターが明らかにしました。
OCしたSapphire Rapids XeonとGeForce RTX 4090を組み合すと最大2000Wの消費電力に。定格状態でも1200Wは必要に
Intelが2023年から発売したSapphire Rapids世代のワークステーションおよびHEDT向けCPU、Xeon W2400とW3400シリーズではW2400が6コアから最大24コア構成でTDPはベースが120W~225W、W3400シリーズでは12コアから56コア構成でTDPは270Wから350WとCPUとしてかなり高い消費電力を持ちますが、中国のBibilbiで活動するExtremePlayer氏がXeon W2400の最上位モデルXeon W7-2495XとW3400シリーズの最上位モデル、Xeon W9-3495Xの定格やオーバークロック時の性能の他、NVIDIAのGeForce RTX 4090と組み合わせた際の消費電力について調査をしています。
オーバークロック時の性能についてはIntel Xeon W7-2495Xはベースの3.0 GHzに対して、4.4 GHzにオーバークロックした際は38%の性能向上が見られますが、そこから400 MHz上乗せした4.8 GHzでは46%の性能向上をするなど比較的リニアに性能が向上しています。
Xeon W9-3495Xに関しても定格の1.9 GHzから4.0 GHzにオーバークロックをすると性能は56.5%向上し、4.2 GHzでは65%と大きな性能向上を記録しています。
ただし、オーバークロックを行う事で消費電力が大きく跳ね上がる傾向のようで、定格では最大230WだったW7-2495Xは4.4 GHzにオーバークロックすると最大573Wと定格の2倍を超える消費電力に、4.8 GHz設定では最大654Wとほぼ3倍近い消費電力が記録されています。
W9-3495Xはさらに過激で定格では最大370Wですが、4.0 GHz設定では最大830W、4.2 GHz設定では922WとCPU単体で消費しています。
なお、これはCPU単体での消費電力であるためCPUもGPUも両方をフルロードで使った場合には更に大きな消費電力となり、ExtremePlayer氏はCPUのオーバークロック設定をベースに以下の電源容量を持つ電源ユニットを推奨しています。
- Xeon W9-3495X OC(4.2 GHz)+ RTX 4090 = 2000W PSU
- Xeon W9-3495X OC(4.0 GHz)+ RTX 4090 = 1800W PSU
- Xeon W9-3495X(STOCK)+ RTX 4090 = 1200W PSU
- Xeon W7-2495X OC(4.8 GHz)+ RTX 4090 = 1500W PSU
- Xeon W7-2495X OC(4.4 GHz)+ RTX 4090 = 1300W PSU
- Xeon W7-2495X(STOCK)+ RTX 4090 = 900W PSU
定格状態での運用であれば、例えRTX 4090と組み合わせてもW7-2495Xであれば900W程度の電源ユニットでギリギリ収まるようです。一方で、W9-3495Xに関しては1200Wとかなり大きめの電源ユニットが求められます。
ただ、CPUのオーバークロックを行う場合、Xeon W7-2495Xでは最大で1500Wの電源ユニットが必要となり、最大922Wで動作していたXeon W9-3495Xをオーバークロックしたい場合は2000W程度の電源ユニットが無ければ動作が困難になるとのことです。
なお、日本の一般家庭に存在するコンセントは最大1500Wの消費電力が上限となっており、2000Wを供給するにはエアコンや電気自動車の充電に使う200V対応コンセントに繋ぐタイプの電源ユニットが必要となります。
ちなみに、NoctuaによるとNH-U14SならXeon W9-3495Xでさえも問題なく冷やせるとのことです。
コメント
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PC、サーバー用に2つ200V(100Vと比べると数%効率が上がるので)引いてあるけど、使わね〜、電気代考えると意味がないわ