HPC向けのイベントであるInternational Supercomputing 2021 (ISC)にてIntelは次に登場予定のXeonシリーズにあたるSapphire RapidsにてHBMを搭載したバリエーションをリリースする事を明らかにしました。
HBM搭載バージョンであるSPR-HBMが2022年後半に登場
Intel to Launch Next-Gen Sapphire Rapids Xeon with High Bandwidth Memory (anandtech.com)
2021年中のリリースが予定されているSapphire Rapids Xeonですが、IntelはこのSapphire RapidsにHBMを搭載する予定で、2022年後半リリースに向けて準備を進めているとの事です。
このHBM搭載Sapphire Rapids(SPR-HBM)はすべてのエンタープライズ及びサーバーベンダーなどに提供される予定となっています。
このSPR-HBMでは通常のCPUと同じくDDR5を搭載しての利用が可能でその場合はHBMはユーザーが任意でL4キャッシュとしてまたは自動的に最適なキャッシュを選択するオートモードを選べるとの事です。
また、DDR5を搭載せずHBMをメインメモリーとして利用する用途も可能で、大量のコンピューティングパワーを可能な限り小さな容積に収めたい顧客向けに提供されるとの事です。
Intel 次期XeonであるSapphire Rapidsの内部資料が出現
SPR-HBMに搭載される容量や帯域幅については開示されませんでしたが、過去のリークでは最大で64GB、帯域幅は1TB/sのものが搭載されると情報があります。
なお、HBMは高い消費電力が要求されるものになっています。Sapphire Rapidsでの最大TDPは270W程度と過去のリーク資料には記載されていますが、HBMが搭載されるSapphire Rapidsでは電力をHBMとCPUで分ける必要があります。そのため、64GBのHBMを搭載するSPR-HBMでは必然的にCPUパワーを落とす必要性があるため、計算能力も帯域幅も凌駕したCPUと言う訳にはならないようです。
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