AMD Ryzen 9 9950Xのベンチマークも登場。120WでCore i9-14900K並みの性能を発揮するケースも
AMDが2024年7月末に発売を予定しているRyzen 9000シリーズは発売まで1か月を切っていることからRyzen 9 9950Xを除くモデルのベンチマーク結果が登場し、高い性能でありながら消費電力が低いなど高い電力効率が明らかになっていますが、今回このRyzen 9000シリーズの最上位モデルであるRyzen 9 9950Xの複数のベンチマーク結果が登場しました。
Ryzen 9 9950Xは16コア32スレッドのハイエンドCPUで、16MBのL2キャッシュと64MBのL3キャッシュ(32MB×2)を備え、合計80MBのキャッシュ容量を持ちます。動作クロックはベースが4.3GHz、ブースト時の最大は5.7GHzに設定されてており、Ryzen 9 7950Xに対してベースクロックは200 MHz下がる一方で、ブーストクロックは据え置きとなっています。また、TDPも170Wで変更がありません。
そんなRyzen 9 9950XではRyzen 9 9900Xなどほかのモデルなどが登録され始めているGeekbench 6のほかにBlenderベンチマークの結果や消費電力毎の性能差などかなり詳細情報が明らかになっています。
Geekbench 6のベンチマークは他のRyzen 9000シリーズと同じくASUS製ハイエンドマザーボードのROG CROSSHAIR X670E GENEにDDR5を32GB搭載しいた状態で計測が行われています。
このRyzen 9 9950Xのベンチマーク結果はシングルコアが3359ポイント、マルチコアが20550ポイントを記録しています。
CPU | シングルコア | マルチコア |
---|---|---|
Core i9-14900KS | 3189 | 21890 |
Core i9-14900K | 3088 | 20881 |
★Ryzen 9 9950X | 3359 | 20550 |
Core i9-13900K | 2982 | 20183 |
Ryzen 9 9900X | 3401 | 19756 |
Ryzen 9 7950X3D | 2918 | 19608 |
Ryzen 9 7950X | 2941 | 19277 |
Core i7-14700K | 2945 | 19269 |
Ryzen 9 7900X | 2925 | 17849 |
Ryzen 9 7900X3D | 2825 | 17462 |
Geekbench 6においてはRyzen 9 9950Xのシングルコア性能は先代のRyzen 9 7950Xに対して14%高い性能を示し、Core i9-14900KSを5.3%上回るスコアを記録しています。
マルチコア性能ではRyzen 9 7950Xに対して6.6%の性能向上で、Core i9-13900KとCore i9-14900Kの間に位置する性能になっているため、Geekbench上ではあまり大きな性能向上は発揮できていないようです。
CPU | 消費電力 (W) | マルチコア |
---|---|---|
Core i9-14900K | 253 | 270 |
Ryzen 9 7950X (PPT 230W) | 230 | 295 |
Ryzen 9 9950X (PPT 120W) | 120 | 269 |
Core i9-13900K | 253 | 266 |
Ryzen 9 9950X (PPT 90W) | 90 | 228 |
Ryzen 9 5950X (PPT 142W) | 142 | 192 |
Core i9-12900K | 241 | 175 |
Ryzen 9 9950X (PPT 60W) | 60 | 153 |
一方でBenderベンチマークの結果もリークされていますが、こちらはES品を用いているため性能が若干異なるほか、電力設定が低い状態で計測されているため、ピークパフォーマンスを測る事は出来ません。
ただ、120WのPPTに制限され、ブーストクロックも5.2 GHzまでしか上がらない状況でも253Wで動作するCore i9-14900Kと同等スコアを発揮しているため、電力効率の観点で言うとCore i9-14900Kに対して約2倍優れているという計算になります。また、Ryzen 9 7950Xと比べても電力効率では75%優れているという計算になります。
さらに低い電力設定にした状態でもベンチマークは取られており、90WのPPTではCore i9-13900Kに対して85%程度の性能にはなっていますが、142WのPPTで動作するRyzen 9 5950Xを19%、241Wで動作するCore i9-12900Kを30%上回るなど低い消費電力で動作させてもかなり高いパフォーマンスを発揮することが明らかになっています。
このBlenderでのベンチマークはES品が用いられているとのことですので、市販版においてはさらに高い性能が期待できるほか電力効率も優れていると言えるため、市販版での高い性能に期待がかかります。
AMD Ryzen 9000シリーズでは消費電力の割に性能が高いなど、電力効率の高さが目立っていましたが最上位モデルのRyzen 9 9950Xも例外ではなさそうです。残念ながらGeekbench 6では結果はあまり良くないのですが、Blenderなどレンダリング関係やゲーミング時のパフォーマンスは消費電力を抑えた設定でも高い性能を発揮できているので、PBOなどを有効にした状態ではCore i9-14900Kを超えるパフォーマンスを発揮をより低い消費電力で実現できると考えられます。
この辺りは今後のリークやレビューでさらなる詳細が出てくると言えますが、個人的に電力盛って闇雲に性能を上げるのもロマンがあり良いのですが、電力効率を極限まで高める方が半導体の進化を実感できるので好きですね。
ASUS System Product Name (AMD Ryzen 9 9950X 16-Core Processor) | Geekbench 6
https://browser.geekbench.com/v6/cpu/6852850
Zen 5 Speculation (EPYC Turin and Strix Point/Granite Ridge – Ryzen 9000) | AnandTech Fourm
コメント
コメント一覧 (3件)
今回はスルーかなぁ
7950xからの買い替えのメリットが全く無いなぁ
性能足りない…けど9950xの魅力も無い
intelのチキンレースの爆熱も好きじゃないけが…つまんないなぁ
RTX5090はどうなんだろうか…
11950xまで待ちかなぁ…
温度が70度です!なら…買い替えても良いか
95度で長時間はやっぱり嫌なんだよな7950x
仕事が絡むならともかく一世代での買い替えなんてする必要ある事のほうが稀ですからね
とりあえず性能と消費電力とコストのバランスが秀逸な9700X辺りと9800X3Dは間違いなく人気出るでしょう
タイムイズマネー
7950xでも全く性能足りん…が、スリッパは流石にコスパ悪すぎる(個人だし)
そういう人間に取ってはコア増やして欲しい(切に)
RYZENは8コア登場時、16コア登場時も他社を圧倒的メニーコアでぶん殴る
マルチコア性能でぶっちぎるそういうブランドイメージを持ってる
が、それはもはや見る影もないなぁ
てかもうRYZENを選ぶメリットは無くなってるなぁ
次もしコア増やさなければintel戻すか
コア数で魅力ないAMDに魅力なんて無い(個人的感想な)
x950x購入層はそういう人間達なんだよなぁ(多分な)
マルチコア性能劣るなら要らん