AMDがRyzen 400シリーズに「Ryzen 5 439」と「Ryzen 7 449」を追加しました。Ryzen AI 400シリーズが備える最大60 TOPSのXDNA 2 NPUは、両モデルの仕様表には記載されていません。
CPUとGPUはRyzen AI 400と同じGorgon Point。NPU非搭載
Gorgon Pointは、Strix Pointのリフレッシュとして2026年初頭にRyzen AI 400シリーズとして投入されたAPUです。性能重視のZen 5と省電力のZen 5cを組み合わせた混成コアにRDNA 3.5世代の内蔵GPUを載せる構成で、これまでのRyzen AI 400シリーズはすべてXDNA 2世代のNPUを備えていました。
今回追加されたRyzen 5 439は、Zen 5×3+Zen 5c×3の6コア12スレッドで、最大ブースト4.6GHz、L3キャッシュ8MB、内蔵GPUにRadeon 840Mを組み合わせています。Ryzen 7 449はZen 5×4+Zen 5c×4の8コア16スレッドとなり、最大5.0GHz、L3キャッシュ16MB、Radeon 860Mという構成です。TSMCの4nmで製造され、FP8ソケット・標準TDP 28W(構成可能15〜54W)という土台も既存のRyzen AI 400シリーズと変わりません。一方、AMDの仕様表にはNPU関連の項目がなく、製品名も「Ryzen AI 400シリーズ」ではなく「Ryzen 400シリーズ」とされています。
Ryzen 7 449を既存のRyzen AI 7 450と並べると、CPUとGPUの基本構成やL3キャッシュ16MBは共通ですが、Ryzen 7 449は最大クロックが0.1GHz、Zen 5cの最大クロックが0.2GHz、内蔵GPUクロックが300MHz低く、LPDDR5xの最大対応速度も8000MT/sとRyzen AI 7 450の8533MT/sを下回ります。それでもCPU中心の用途であれば、性能差は小さいとみられます。
なお、現時点で同製品を搭載したノートPCなどの発表はありませんが、通常のRyzen AI 400シリーズに対して機能が省かれていることから価格を抑えたモデルになると考えられます。
CPU性能はRyzen 5 439がRyzen AI 5 445より上の可能性も
今回の2モデルは型番の読み方にも注意が必要で、Ryzen 5 439のZen 5コアは3基と、上位に見えるRyzen AI 7 445の2基より多く搭載されています。最大クロック4.6GHzとL3 8MB、内蔵GPUの4基構成は共通のため、439の実機の結果はまだないものの、Ryzen AI 7 445が下位型番を下回った例がすでにあることを踏まえると、CPU性能では439が445を上回る可能性があります。
今回の2モデルは型番の読み方にも注意が必要で、Ryzen 5 439のZen 5コアは3基と、上位に見えるRyzen AI 7 445の2基より多く搭載されています。最大クロック4.6GHzとL3キャッシュ8MB、内蔵GPUの4CU構成は共通のため、439の実機の結果はまだないものの、Ryzen AI 7 445が下位型番を下回った例がすでにあることを踏まえると、CPU性能では439が445を上回る可能性があります。
一方でAI機能の側から見ると、MicrosoftがCopilot+ PCに定めているNPU要件はNPU単体で40 TOPS以上で、CPUやGPUを含めた総合TOPSでは代替できません。NPUの記載がないRyzen 5 439とRyzen 7 449は、このCPU単体ではCopilot+ PCのNPU要件を満たせないため、Copilot+ PC向けのNPUを必要とするAI機能は利用できません。こうした機能を重視する場合は「Ryzen AI」を選ぶ必要があります。


