NVIDIA GeForce RTX 5000シリーズ について2024年末までに判明している情報
NVIDIAは2022年にAda Lovelaceアーキテクチャを内蔵して発売されたGeForce RTX 4000シリーズの後継モデルとして、新世代のBlackwellアーキテクチャを内蔵したGeForce RTX 5000シリーズの発売を2025年に計画していますが、ここでは2024年12月30日時点で明らかになっているGeForce RTX 5000シリーズの情報をまとめて紹介していきます。
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NVIDIA GeForce RTX 5000シリーズ について2024年末までに判明している情報
GeForce RTX 5000シリーズのラインアップとスペック
グラフィックスカードモデル | GeForce RTX 5090 | GeForce RTX 5080 | GeForce RTX 5070 Ti | GeForce RTX 5070 | GeForce RTX 5060 Ti | GeForce RTX 5060 |
---|---|---|---|---|---|---|
内蔵GPU | GB202 | GB203 | GB203 | GB205 | GB206 | GB206 |
クラス | フラッグシップ | ハイエンド | ハイエンド | アッパーミドル | ミドルレンジ | ミドルレンジ |
CUDAコア数 | 21,760 | 10,752 | 8,960 | 6,400 | 不明 | 不明 |
VRAM仕様 | 28Gbps GDDR7 | 30Gbps GDDR7 | 28Gbps GDDR7 | 28Gbps GDDR7 | 28Gbps GDDR7 | 28Gbps GDDR7 |
VRAM容量 | 32GB | 16GB | 16GB | 12GB | 16GB | 8GB |
バス幅 | 512-bit | 256-bit | 256-bit | 192-bit | 128-bit | 128-bit |
帯域幅 | 1.8 TB/s | 960 GB/s | 896 GB/s | 672 GB/s | 不明 | 不明 |
TDP | 600W | 400W | 300W | 250W | 不明 | 不明 |
GeForce RTX 5000シリーズのラインアップはRTX 4000シリーズを踏襲する形で最初はハイエンドからミドルレンジまでをカバーする6モデル構成になります。また、消費電力も先代のRTX 4000シリーズから増えるモデルもありますが、下位モデルは基本的に同等レベルに抑えられており旧モデルからの乗り換えが容易にできるようになっています。
発表は2025年1月6日のCES 2025、発売はRTX 5080から開始
NVIDIAではRTX 3000シリーズやRTX 4000シリーズでは独自のイベントを開催して新アーキテクチャを搭載するグラフィックカードを発表していましたが、GeForce RTX 5000シリーズでは世界最大の家電見本市でもあるCES 2025の基調講演で発表されると見られています。
実際に、NVIDIAでは現地時間1月6日にGeForceに関する発表を行うことを公式Xで明らかにしており、そのティザー画像には「50」と言う数字も隠されるなど、GeForce RTX 5000シリーズ発表が確実視されています。
GeForce RTX 5000 はCES 2025で発表確定。NVIDIAがティザーを公開
実際にこのCES 2025で発表されるのはGeForce RTX 5000シリーズの内、個別モデルとしては最上位モデルのRTX 5090とハイエンドモデルのRTX 5080が発表されることは確実とされています。
発売日に関してはまだ不明ですが、RTX 5080が1月中旬最初に発売予定で最初に発売されるRTX 5000シリーズになります。その次にRTX 5090が1月末から2月初旬に、その次にRTX 5070 Tiから下位モデルが2月中旬から3月にかけて発売されると言われています。
GeForce RTX 5000 シリーズはRTX 5080は1月中旬発売。RTX 5090は1月末頃に発売へ
Blackwellアーキテクチャについて
GeForce RTX 5000シリーズに搭載されるGPUアーキテクチャはサーバー・データセンター向けに投入されている『Blackwell』をベースとしたアーキテクチャになっています。ただ、そのまま流用ではなくゲーミング向けに最適化されたモデルに変更されています。
GPUクラス | GPU名 | 採用製品 |
---|---|---|
最上位 | GB202 | RTX 5090 |
ハイエンド | GB203 | RTX 5080 / RTX 5070 Ti |
アッパーミドル | GB205 | RTX 5070 |
ミドル | GB206 | RTX 5060 Ti / RTX 5060 |
エントリー(ノートPC限定?) | GB207 | RTX 5050? |
このBlackwellアーキテクチャ世代のGPUは合計5つ用意される見込みで、最上位モデルのGB202 GPUはRTX 5090専用に、GB203はRTX 5080やRTX 5070 Tiなどハイエンドモデルをカバーします。
GB205 GPUはアッパーミドルレンジ帯製品であるRTX 5070のみに、GB206 GPUはミドルレンジのRTX 5060 TiとRTX 5060に搭載見込みになっています。
なお、最廉価モデルとしてはGB207 GPUも用意されていますが、このモデルはGeForce RTX 3050の後継として投入されるのであればRTX 5050などになりますが、そうでない場合はノートPC向け限定モデルになると考えられます。
GeForce RTX 5000の一部仕様判明。最上位は2万コア超えだがミドルレンジ以下はスペックダウン?
全モデル28Gbps以上の速度で動作するGDDR7を採用
GeForce RTX 5000シリーズ最大の特徴はメモリー仕様が従来のGDDR6XまたはGDDR6からすべてのモデルでより高速なGDDR7を搭載することです。
このGDDR7の速度は28Gbpsから30Gbpsで動作するなど、GDDR6Xの23Gbpsに対して22%~30%の高速化が図られています。
そのため、128-bitなど狭いバス幅であっても28GbpsのGDDR7の場合は448 GB/sなど192-bitのGDDR6X搭載モデル(RTX 4070)に迫る帯域幅を実現するほか、256-bitでは896 GB/sとRTX 4080以上の速度に、512-bitだと1.8 TB/sとサーバー・データセンター向けGPUのHopper H100にも迫る帯域幅を実現します。これにより、高解像度でのゲーミング性能が向上するほか、256-bit以上のバス幅を搭載するモデルではAI学習などの用途でも使える性能を実現できると言えそうです。
サムスンが最大32Gbpsで動作するGDDR7をGTC 2024で展示。GeForce RTX 5000向けでは28Gbpsで動作へ
GeForce RTX 5000 シリーズのGDDR7はサムスン製を採用へ
価格は現行モデルより上がる傾向?
NVIDIAのグラフィックカードについてはRTX 3000シリーズ発売時はコストパフォーマンスの大幅向上が見られていましたが、それ以降はコストパフォーマンスが大きく向上していない傾向にあります。これは半導体製造にかかわるコスト高騰やNVIDIAに対するライバルが不在であることからコストパフォーマンスを極める必要がない事に起因しています。
そのため、GeForce RTX 5000シリーズに関しても性能が上がる分、価格も上がる可能性が高く既に価格に関するリーク情報が登場しているGeForce RTX 5080に関してはアメリカでの販売価格は$1399~$1499程度に設定される可能性があります。この価格はRTX 4080の$1199から17~25%の値上げになっています。また、日本での販売価格については円安の影響もあるためさらに値上がりする可能性があり、為替レートを考慮すると27~29万円程度で販売される可能性が出てきています。これは、RTX 4080の21万円を23~31%上回る価格になっています。
GeForce RTX 5080 の価格は30万円に迫る可能性。 価格に関するリーク情報が登場
GeForce RTX 5000シリーズ各モデルの詳細スペックについて
GeForce RTX 5090
GeForce RTX 5090はRTX 5000シリーズ最上位モデルとして位置づけられるモデルで、GB202 GPUを搭載しCUDAコアは21,760コア搭載。VRAMには28Gbps動作のGDDR7を合計32GB搭載し、バス幅は512-bit、帯域幅は1.8 TB/sに迫ります。
このモデルは現行RTX 4090と比べるとコア数は33%増加となり、帯域幅も1.8倍に増えており、サーバー・データセンター向けGPUであるAmpere A100の1.56 TB/sを超え、Hopper H100の2 TB/sにも迫るなどゲーミング向けグラフィックスカードと言うよりは小規模なAI開発を行う人向けのグラフィックカードとも言えそうです。
実際に、このRTX 5090についてはRTX 4090以上に購入できる人がかなり限られてくるモデルと言え、消費電力は550~600Wに達する見込みで、基板設計の複雑さなども相まって価格も50万円にも迫るのではないかと懸念されています。
RTX 5090は2025年1月終わりから2月初め頃に発売される予定です。
NVIDIA GeForce RTX 5090のスペックがリーク。CUDAコア21760と32GBのGDDR7搭載でTDPが600Wのモンスタースペックに
GeForce RTX 5090 の消費電力は600Wに達する可能性大。16+6+7フェーズの電源を搭載
GeForce RTX 5080
GeForce RTX 5080はハイエンドモデルとしてラインアップされるモデルで、GPUにはGB203 GPUを搭載し、CUDAコアは10,752コア搭載しています。これはRTX 4080に対しては約11%、RTX 4080 SUPERに対しては5%増とRTX 5090に比べるとあまり増えていません。
また、VRAMに関しては30GbpsのGDDR7を搭載するものの、バス幅は256-bitで容量も16GBとRTX 4080系と同じ仕様に留まっています。ただ、帯域幅はGDDR7化により960 GB/sに向上しておりRTX 4090に迫る速度を実現しています。
このモデルは消費電力はRTX 4080系で見られていた320Wから80W増の400Wまで増える見通しです。また、価格も上述の通り30万円に迫るなど値上げも予測されています。
RTX 5080はRTX 5000シリーズ第一弾として2025年1月中旬に発売予定です。
NVIDIA GeForce RTX 5080のスペックがリーク。CUDAコア微増の10752コア搭載でTDPは400W
GeForce RTX 5080 のGDDR7は30Gbpsで動作。帯域幅は960 GB/sに
GeForce RTX 5070 Ti
GeForce RTX 5070 Tiはアッパーミドルレンジ帯の上位製品としてRTX 5080と同じGB203 GPUを搭載しています。ただ、CUDAコアは8960コアに抑えられた仕様になっています。VRAM仕様は28GbpsのGDDR7を16GB搭載し、バス幅は256-bitで設定され、帯域幅は896 GB/sほどになります。
このグラフィックカードは現行のRTX 4070 Tiの後継モデルとなり、RTX 4070 Tiの7680コアに対してコア数は17%、RTX 4070 Ti SUPERの8448コアをも超えるコア数を実現しています。また、帯域幅も大きく拡大しているため、性能的にはRTX 4080に迫るような性能が期待できるモデルになっています。
ただ、性能が向上する分、消費電力も増えており、RTX 4070 Tiで見られた285WからRTX 5070 Tiでは300Wに設定されます。また、価格についても値上がりすることが予測されています。
RTX 5070 Tiは2025年2月から3月の間に発売予定です。
GeForce RTX 5070 Ti と RTX 5070 のスペックが判明。消費電力は現行より最大50W増加
GeForce RTX 5070
アッパーミドルレンジ帯として比較的人気が高いRTX 4070の後継としてRTX 5070が投入されますが、このグラフィックカードはGB205 GPUを採用し、CUDAコアは6114コア搭載します。VRAMは28GbpsのGDDR7を搭載しますが、容量は12GBでバス幅は192-bitと現行RTX 4070と同じ仕様に留まっていますが、帯域幅は672 GB/sに拡大しています。
RTX 5070は先代モデルと比べるとコア数が4%増に留まっており、RTX 4070 SUPERに対しては14%少ないコア数になるなどRTX 4070に比べて性能があまり大きく向上しない可能性があり、少々期待外れのモデルになる可能性がありそうです。また、その割に消費電力は250WとRTX 4070から50Wの大幅増となります。
RTX 5070は2025年2月から3月の間に発売予定です。
GeForce RTX 5070 Ti と RTX 5070 のスペックが判明。消費電力は現行より最大50W増加
GeForce RTX 5060 Ti
GeForce RTX 5060 Tiに関してはGB206 GPUと呼ばれるミドルレンジ向けGPUダイが用いられる予定ですが、2024年時点でコア数などは明らかにされていませんが、GB206 GPUのCUDAコアの最大数は4608コアと現行RTX 4060系搭載のAD106 GPUと全く同じになる可能性があります。
また、バス幅は128-bitに据え置かれる見込みですが、GDDR7化により帯域幅は272 GB/sからRTX 4070に迫る448 GB/sに高速化されるほか、VRAM容量も16GBが標準となるようです。
RTX 5060 Tiの発売は現時点では不明ですが、2025年3月以降に発売される可能性が高いと言われています。
GeForce RTX 5060
RTX 5060はRTX 5060 Tiと同じくGB206 GPUを搭載しますが、コア数などの情報はありません。ただ、バス幅は128-bitに据え置かれるほか、容量も8GBのままになる見込みです。この容量に関しては競合のIntel Arc B580の12GBに比べるとかなり少なく、レイトレーシングを活用したAAAタイトルでもVRAM容量がボトルネックになる可能性があります。
ただ、発売時期は2025年4月以降になると言われているため、競合製品の出方次第ではVRAM容量を12GBに拡大することにも期待がかかります。
NVIDIA GeForce RTX 5060 Ti は128-bitで16GBのVRAMに。RTX 5060 は8GBで確定
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ハイエンド 5090
アッパーミドル 5080
ミドル5070ti.5070
ローエンド それ以下
そもそもの言葉の意味がビジネスモデルにより歪められてるPC業界
ハイエンドやローエンドという言葉の意味をググってみてほしい
昔からそもそも70クラスはミドルだったはず
言葉の意味を歪めて付加価値つけようとした結果ラインがぐちゃぐちゃにされた
5080tiと5080tisの性能が4090に近い物になるだろう