中国で海外製BTOからGeForce RTX 4090を引っこ抜いて転売する行為が横行中。これでも利益が上げられるだけの価格で売れる模様
NVIDIAのGeForce RTX 4090は非常に高いグラフィックス性能であると同時に、機械学習などAI系の処理を行う上でも高い性能が期待できるグラフィックカードになっています。ただ、この高い性能が仇となりアメリカが施行した中国向け半導体製品の輸出規制対象製品となり、2023年末からは中国国内では正規の方法で入手することは困難となりました。
そのため、NVIDIAではRTX 4090と同じ価格で性能を若干落としたRTX 4090Dを中国専用モデルとして再発売し中国国内の需要に応えようとしています。
ただ、このRTX 4090Dは通常のRTX 4090より性能が低いことは明確でオリジナルのRTX 4090の人気が依然として高いため中国国内で活動する転売ヤー達は台湾やベトナム、シンガポール、韓国など近隣諸国で販売されているRTX 4090に手を伸ばし始めているようです。
この近隣諸国で販売されているRTX 4090については、転売ヤーが大量に買い付けている関係から各小売店では個数制限を設けるなど入手が困難になりつつあるのですが、転売ヤー達はRTX 4090を搭載するBTOに目を付け始めているとのことです。
MyDriverによると、中国のRTX 4090転売業者はRTX 4090搭載のプリビルドPCを購入し、そこからRTX 4090を引っこ抜いて転売しているとのことです。一見、このやり方は赤字になりそうですが、RTX 4090とRTX 4090を抜いたプリビルドPCを転売するだけで収益が上げられてしまう状況のようです。
実際に、台湾ではRTX 4090を内蔵するプリビルドPCが一気に20台売れたという事例が報告されています。このPCは1台当たり4450ドル、日本円だと65万円近い価格でRTX 4090の北米販売価格1599ドルの2.8倍以上に上ります。しかし、この法外な価格でも中国国内ではRTX 4090は売れるようです・・・
これだけ見るとアメリカの輸出規制はあまり効果を成してないように見えるのですが、通常の2倍以上のコストをかけないとAI開発に必要なハードウェアが調達ができない事を考えると、輸出規制の効果はかなりありそうな気がしますね。
コメント
コメント一覧 (1件)
BTOは高くつくけどグラボだけ差し替えて再流通させられなくはないので
結局は4090を直買いするのとそこまでは変わらない…とかあるのかな?
差替え工場とかのスペースは膨大に必要そうだけど空間だけは無限にあるからな…中国…