NVIDIAでは一部ハイエンドモデルで採用されていたGDDR6XメモリーをアッパーミドルのGeForce RTX 3060 Tiにも展開する予定ですが、ミドルレンジモデルであるGeForce RTX 3060にもGDDR6X化が行われる可能性があるようです。
人気のミドルレンジモデル、GeForce RTX 3060
NVIDIA GeForce RTX 3060 8 GB Graphics Card Also Receives A GDDR6X Makeover (wccftech.com)
NVIDIA GeForce RTX 3060は2021年2月25日に発売が開始されたGeForce RTX 3000シリーズのミドルレンジモデルで、GPUにはミドルレンジ向けに作られたGA106 GPUが採用され、CUDAコアは3584基、VRAMには15 Gbpsの速度で動作するGDDR6が12GBが192-bitのバス幅で搭載されたモデルになっています。
価格は4~5万円前後で販売され、過去に発売されたGeForce GTX 1060やRTX 2060からの買い替えにも最適な価格になっています。パフォーマンス面では1080pであればほとんどのゲームが60fpsを超えるフレームレートでプレイが可能となっている一方で、1440pなどでは192-bitのバス幅からか60fpsをギリギリ超えられるレベルであるため、1080p解像度でプレイするには最適なモデルになっています。
今回は前回出現したGeForce RTX 3060 TiのGDDR6X化の話に続き、GeForce RTX 3060のVRAMがGDDR6Xにアップデートされる可能性が出てきているようです。
Lenovo向け修理パーツでGDDR6X化されたRTX 3060が登場
NVIDIA GeForce RTX 3060に関しては現行モデルではGDDR6を12GB搭載するモデルのみが登場していますが、今回Lenovoの修理用パーツを扱うスロバキアのLenovoShopと言うストアにて、GDDR6Xを12GB搭載するGeForce RTX 3060が登場しています。
このGDDR6Xを搭載するRTX 3060に関して詳細な仕様も掲載されており、現行のRTX 3060に比べるとGDDR6Xに変更されている他、動作クロックに関してもブーストクロックが通常は1777 MHzの所が1780 MHzと若干向上しており、単なる打ち間違えではないとも考えられます。
このGeForce RTX 3060に関しては現行モデルはバス幅が192-bitという事でVRAM速度が高い負荷がかかる高解像度においてボトルネックとなっていましたが、バス幅が同じ192-bitでもGDDR6X化によって動作速度は向上し、帯域幅は増えるため、特に高負荷時のパフォーマンスについては向上すると考えられます。ただ、引き換えに現行のTDP 170Wに対して180Wと若干上がる可能性はあります。
NVIDIAがGeForce RTX 3060 TiにGDDR6Xを展開し、RTX 3060はより価格を下げた8GBモデルを追加投入すると見られていましたが、どうやらGDDR6X化したモデルも用意する可能性があるようです。
なお、RTX 3060 Ti GDDR6X版では1GBのメモリーモジュールを合計8枚搭載しており、RTX 4080やRTX 3080 Ti、RTX 3080(10GB/12GB)、RTX 3070 Tiで搭載できなかったGDDR6Xモジュールが使えます。これによりコストダウンが図れますが、このままではRTX 4090やRTX 4090 Ti、RTX 3090 Ti、RTX 3090などで使えなかった2GBのメモリーモジュールの行先は無い状態となります。
しかし、RTX 3060をGDDR6X化することで行先が無かった2GBのGDDR6Xモジュールを転用する事が可能となりNVIDIAとしてはコストダウンを図りつつも商品性向上もするという計画なのかもしれません。
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