AMD Radeon RX 8000シリーズは全モデルGDDR6 18Gbpsメモリーを採用。コスト低減のため?
AMDではRDNA4アーキテクチャーを搭載するグラフィックスカードのRadeon RX 8000シリーズを2024年中に発売すると言われていますが、このRadeon RX 8000シリーズに搭載されるメモリーの仕様についてリークが登場しました。
Only 18Gbps 🤔
— Kepler (@Kepler_L2) April 23, 2024
Yep
— Kepler (@Kepler_L2) April 23, 2024
GPU関係のリークを扱うKepler氏によると、RDNA4を搭載するRadeon RX 8000シリーズ全モデル、メモリーには動作速度が18Gbps程度のGDDR6を搭載する方向で開発されている事をリークしています。。
このメモリー仕様はAMDのRadeon RX 7000シリーズで言うところのRadeon RX 7900 GREおよびRX 7700 XT以下と同等の仕様になっているため、NVIDIAがGeForce RTX 5000シリーズでGDDR7を搭載すると噂される中では見劣りする仕様となります。
ただ、動作速度が18Gbpsでも256-bitのバス幅があればRadeon RX 7900 GREと同じ576 GB/s程度の帯域幅は確保できています。そのため、Radeon RX 8000シリーズがターゲットとするメインストリーム向けモデルとしては必要十分な性能は確保できていると言えそうです。
なお、このようなメモリーをRadeon RX 8000シリーズに採用する背景としては、GDDR6をはじめとするメモリーモジュールの価格は2023年下半期から大きく高騰しており、GDDR7やGDDR6Xをはじめとする高速なメモリーはコスト的に高価で、搭載すればその分価格に転嫁する必要が出てきます。
一方で、Radeon RX 8000シリーズはメインストリーム向けモデルとしてコストパフォーマンスの高さが求められます。また、求められるメモリー容量も上がってきており、エントリーモデルでは最低8GB、ミドルレンジモデルであれば12GBから16GBは必要となると言えます。そのため、AMDとしてはコストと性能との兼ね合いで標準的な18GbpsのGDDR6の採用を本命に開発していると言えそうです。
AMD Radeon RX 8000シリーズは主にメインストリーム向けをターゲットに、シェアを伸ばすことを目論むモデルになっているため、コストパフォーマンスが求められます。そういった制約の中でGDDR7やGDDR6Xなど超高速なメモリーを採用する必要性はあまりなく、少々見劣りはするものの18GbpsのGDDR6メモリーを選択して、価格を抑えつつVRAM容量を増やすのであれば合理的と言えます。
特に、メインストリーム向けGPUを購入する層のほとんどは1440pのモニターでゲームをする場合が多いと考えられ、バス幅次第ですが、500GB/sを超える帯域幅を確保できればメモリー速度が多少遅くてもボトルネックになることは無いと考えられます。
あとは18GbpsのGDDR6を採用してコストを低減した分を魅力的な価格で販売できるかが肝ですが、ここ数年間コストパフォーマンスが高いグラフィックカードについては不作ですのでこのRadeon RX 8000シリーズに期待したいところです。
Kepler | X (Twitter)
補足情報
AMDのRadeon RX 8000シリーズは、RDNA4アーキテクチャーを採用することでラスタライズおよびレイトレーシング性能を大幅に高めると言われています。ただし、NVIDIAのGeForce RTX 5000シリーズの最上位モデルに対抗するモデルは登場せず、RDNA搭載のRadeon RX 5000シリーズの様にミドルレンジモデル中心にラインアップされると言われています。
製品ジャンル | メーカー | 製品名 | 発売予定時期 |
---|---|---|---|
GPU | AMD | Radeon RX 8000シリーズ | 2024年末頃 |
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