ソニーが PlayStation 5 Pro (PS5 Pro) 向け PSSR の性能向上を計画中。8K60Hzにも対応へ
ソニーが2024年10月に発売した『PlayStation 5 Pro (PS5 Pro)』では、機械学習を活用した独自のアップスケーリング技術『PlayStation Spectral Super Resolution (PSSR)』が導入され、既に一部対応タイトルで利用可能となっています。しかし、現行PSSRの画質やパフォーマンスは、NVIDIAのDLSSやAMDのFSR 4といった技術と比較して、まだ改善の余地があるとされています。そうした中、ソニーがこのPSSRについて大幅なアップデートを計画しており、『PSSR2』とも呼べるほどの性能向上を目指しているとの情報が出てきました。
Moore’s Law is Deadによると、ソニーは競合のNintendo Switch 2で最大1440p120Hzモードに対応することを受けて、すべてのゲームで1080pや1440p、4Kと言った各種解像度で120Hzモードの提供を目指しているとのことで、この目標達成に向けてPSSRの大幅なバージョンアップ版であるPSSR2を開発しているとのことです。
現状のPSSRでは4Kアップスケーリング時の最小内部解像度は1536×864(864p)に設定されているとのことです。ただ、これは4Kアップスケーリング時にDLSSを使った際には720pまで解像度を下げられるため若干劣っているとのことです。
そのため、PSSR2ではより低い解像度かつアップスケーリング処理に必要なフレーム時間を短縮することを目指しているとのことで、新しい軽量化されたニューラルネットワークの実装に向けて開発が進められているとのことです。
ソニーが PlayStation 5 Pro (PS5 Pro) 向けPSSRをFSR 4ベースに変更。2026年発売のタイトルから対応へ
この『新しい軽量化されたニューラルネットワーク』については過去にPlayStationなどのハードウェアのリード・システムアーキテクトであるMark Cerny氏がAMDが開発したFSR4をベースにしたニューラルネットワークの開発をしていることを明らかにしており、2026年以降に発売されるPS5 Pro向けタイトルで投入することを明らかにしています。そのため、このリークで明らかにされている軽量化されたニューラルネットワークとはFSR 4のことを指しているのかもしれません。
この新しいPSSR2により従来までは4Kで70~80fps程度で動作していたタイトルは4K120fps程度で動作するほか、1080pや1440pなど4K以外の解像度でも120fpsでの動作をサポートするとのことです。また、軽めのグラフィックスであれば8K60fpsで動作することも目指しているとのことです。
このほか、PSSRのようなアップスケーリングとは別に、従来のTAA(テンポラルアンチエイリアシング)に代わる技術として、複数フレーム情報を活用して描画品質を高める『Multi-Frame Super Resolution (MFSR)』と呼ばれる新技術の採用も噂されています。PS5 Proは、製品ライフサイクルの後半に向けて、最新タイトルでも快適なプレイ体験を提供できるよう、様々な技術的改良が加えられていく模様です。
これらのPSSR2やMFSRで導入される先進技術の多くは、2027年以降の発売が噂される次世代機『PlayStation 6 (PS6)』や、新型携帯ゲーム機として期待されているPSP2にも応用・発展されていく可能性が高いと考えられます。これにより、PlayStationプラットフォーム全体のゲーム体験はより高品質で滑らかなものへと進化していくことが期待されます。
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コメント
コメント一覧 (1件)
fpsが1.5倍になる試算なので、アプスケの改善だけでなくフレーム生成も追加するんですかね
アプスケだけで1.5倍に伸ばせるならとんでもない話です