Google Pixel 8a搭載のTensor G3は上位モデルに対して性能を抑えた仕様に。一方でストレステストはPixel 8を上回る性能を記録
Googleが2024年5月14日に発売したPixel 8aでは上位のPixel 8と同じTensor G3を搭載しつつ、カメラ機能など一部機能のスペックを落とすことで日本では72,600円と比較的安価な価格設定を実現しています。
そんな、Pixel 8aですが同じTensor G3を搭載するものの、プロセッサの製造方法やチップの選別を行う事でコストを下げているのか同じプロセッサを搭載するPixel 8 などに比べて性能が低い事がベンチマークなどで明らかになっています。
CPUベンチマークの定番であるGeekbench 6ではシングルコアでのスコアはPixel 8aとPixel 8でほぼ同じスコアが出ていますが、マルチコアになるとPixel 8aはPixel 8に対して5%ほど性能が劣り、Pixel 8 Proに対しては9%ほど性能が劣るようです。また、PCMark Work 3.0においてもGeekbenchと同様にPixel 8aはPixel 8に対して若干性能が劣る事が明らかになっています。ただ、この差が日々のアプリなどを使う上での影響度で言うと非常に小さく、価格がPixlel 8に比べて2万円以上安い事を考えると無視できるレベルと言えます。
GPU側のベンチマークでは3DMark Wild Life Stress Testが用いられていますが、ベンチマーク1週目ではPixel 8aはPixel 8と同等のスコアを記録し、7週目までは似たようなサーマルスロットリングの影響を受けベンチマークのスコアはほぼ同等で推移します。しかし、10週目以降はPixel 8aがPixel 8を逆転する状況となり、Pixel 8aは10週目以降はスコアが安定するものの、Pixel 8は放熱が出来ていないのかストレステストが終わる20週目まで性能が徐々に下がる様子が記録されています。
先代のGoogleのPixel 7シリーズでは上位のPixel 7と7 Proに搭載されているTensor G2ではSoCの製造方法にFOPLP-PoPと呼ばれる発熱性と冷却性能に優れたパッケージング技術が採用されていましたが、Pixel 7aに搭載されているTensor G2ではiPOPと呼ばれる安価な代わりに基板が厚くなり、発熱面でも不利な製造方法が使われていました。Pixel 8aでも同様の製造方法が使われているかはまだ明らかになっていませんが、コストを下げるために何かしら違いがあるものと考えられます。
Pixel 8aは廉価版モデルと言う事で性能が上位のPixel 8と全く同じである必要はなく、今回のベンチマークでは最大でも5%劣る程度とほとんどのユーザーにとっては無視してよいレベルの差しかありません。また、GPUベンチマークでは本体の素材なのか、動作クロックなどか不明ですが、これが良い方向に作用しているためストレステストでは最終的にはPixel 8 Proに迫るなどゲームなどをプレイする場合でもPixel 8aはそこそこ使えるかもしれません。
Is the Pixel 8a’s processor as good as the Pixel 8 and 8 Pro? | Android Authority
https://www.androidauthority.com/pixel-8-vs-pixel-8a-benchmarks-3441857
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