最近のマザーボードではPCIe Gen 5対応x16スロットなどを搭載していますが、このPCIe Gen 5対応x16スロットについてはグラフィックカードはPCIe Gen 4まで対応と持て余している状態となっています。しかし、そんな持て余しているx16スロットをフル活用できる唯一の解決策をASRockがNVMe SSDを最大4枚搭載できる拡張カードと言う形で解決してくれるかもしれません。
ASRockが4枚のPCIe Gen 5対応NVMe SSDを搭載できる拡張カードを発表。PCIe Gen 5スロットをフル活用できる唯一の使い道
PCIe Gen 5対応マザーボードについてはAMDの600シリーズマザーボードをはじめ、Intelの600や700シリーズマザーボードも対応しており、一部のハイエンドモデルではNVMe SSD用のスロット以外にもx16スロットもPCIe Gen 5に対応しています。
しかし、2023年2月時点ではx16スロットを使うグラフィックカードに関してはNVIDIA GeForce RTX 4090やAMD Radeon RX 7900 XTXなど最上位モデルのグラフィックカードでもPCIe Gen 4対応に留まっており、PCIe Gen 5対応のグラフィックカードは2024年以降に登場すると見られていますが、このPCIe Gen 5対応のx16スロットをフル活用できる唯一の解決策をASRockが発表しました。
ASRockが発表したのはBlazing Quad M.2 Cardで、PCIe Gen 5対応のNVMe SSDを最大4枚搭載できるAIC(拡張カード)となっています。 このモデルはPCIe Gen 3に対応すUltra Quad M.2 CardやPCIe Gen 4に対応するHyper Quad M.2 Cardの後継モデルとなり、PCIe Gen 5対応以外にもアップデートがかけられています。
Blazing Quad M.2 Cardでは最大110mmの長さのNVMe SSDに対応しており、そのためにNVMe SSDの搭載角度を45度傾けた配置になっています。これにより拡張カードの小型化と信号経路を短縮し、性能の最大化と信頼性の向上が行われています。
PCIe Gen 5対応NVMe SSDでは発熱が大きくなるため、NVMe SSD裏面にはパッシブ冷却を行うためのサーマルパッドが装備され、上面には2つの冷却ファンで冷やされるアルミニウム製ヒートシンクが搭載され、NVMe SSDコントローラーなどを冷却する構造になっています。なお、この冷却ファンは4pinで動作するため、マザーボードに接続することでBIOS上やFanCtrlなどソフトウェアでファン速度を緻密に調整する事が可能になっています。
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なお、このBlazing Quad M.2 Cardでは従来モデルと同じく外部電源の供給が必要となるようで、PCIe 6pin電源を接続する必要があります。
Blazing Quad M.2 CardについてはIntel Xeon W Sapphire Rapidsに対応するW790マザーボードに同梱されていますが、単品での販売も行われているようです。しかし、大々的に販売は行われていないようで、現時点では価格や発売時期などは不明となっています。
PCIe Gen 5対応x16スロットについては現時点ではフルに活用できる方法は今回ASRockが出したBlazing Quad M.2 Cardを刺して、PCIe Gen 5対応NVMe SSDを4枚刺す事以外ありませんので、もしどうしても活用したい方はこのカードが発売されたら購入して見ると良いかもしれません。
ちなみにPCIe Gen 5対応NVMe SSDは2TBで5万円ですので、4枚購入すると20万円+価格が不明な拡張カード代となるので、それだけでNVIDIA GeForce RTX 4090が買えてしまいそうな価格になります。
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