Nintendo Switch 2の開発キット不足が継続中
Nintendo Switch 2は発売から間もなく、全世界で600万台以上を販売するなど過去最大級のヒットとなっています。しかし、需要が供給を大きく上回っており、日本を含む多くの地域で入手困難な状態が続いています。この状況はユーザーだけでなく、ゲーム開発者にも影響を及ぼしており、開発に必須の開発キットが十分に供給されていないことが明らかになっています。
欧州で8月20〜24日に開催されたGamescom 2025では、多くの開発者が任天堂の対応に不満を抱いていることが浮き彫りとなり、既にその弊害が出始めているようです。
任天堂が開発キット不足を巡り初代Nintendo Switchでのリリースを促す
Digital FoundryのJohn Linneman氏によると、多くのスタジオはNintendo Switch 2向けの対応に意欲的であるものの、任天堂からの開発キット提供が依然として滞っているケースが多いといいます。このため、任天堂向けの新作開発を再検討せざるを得ない状況に陥っており、一部開発者は任天堂に対して不満を表明しているとのことです。
ところが、任天堂はこうした不満に対して初代Nintendo Switch向けにリリースするよう促していると伝えられています。ただし、2017年発売の初代Switchは性能面で大きな制約があり、Switch 2への移植ほど容易ではありません。さらに、PS5などとのマルチ展開では画質劣化が避けられず、売上に期待できないことは明白です。このため、開発者の不満はむしろ強まっていると見られます。
任天堂は発売時期を2026年以降に遅らせることを狙っている?
Switch 2の開発キット供給不足には、単なる需要超過に加えて任天堂が意図的に供給を絞っている可能性も指摘されています。事前審査の厳格化によって申請順を調整しているほか、サードパーティータイトルの登場時期をコントロールしているのではないかという見方もあります。
2025年内は急ぐ必要がない
Switch 2はマリオカートワールド、ドンキーコングバナンザ、さらに秋には「カービィのエアライダー」など、強力なファーストパーティータイトルが揃っており、2025年中にサードパーティー製タイトルを急いで投入させる必要性は低いと考えられます。
ソフト不足が目立つ2026年以降に発売してもらいたい?
一方で、2026年には任天堂自身の新作タイトル数が減少すると見られており、この時期にサードパーティーのタイトルを投入してもらう狙いから、開発キットの供給をあえて遅らせている可能性もあるとされています。
開発者がNintendo Switch 2を見切らないか懸念も
Nintendo Switch 2の販売台数は順調に伸びている状況ではあるものの、近年のゲームの多くはPCやPS5など複数のプラットフォームで発売されるのが普通な状態です。実際に、Nintendo Switch 2向けに発売されるサードパーティー製タイトルも一部を除くとほぼすべてがPCやPS5との同時展開が行われています。
そのため、開発キットが提供されなければ多くの開発者は単純にNintendo Switch 2での発売を行わないと言う選択が可能であるため、任天堂の思惑通りサードパーティー製タイトルを2026年頃に発売してもらえるかは未知数と言えそうでこの思惑が外れれば任天堂は今後ソフトウェア不足に悩むことになるため、今後の動向には注目が集まります。
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