サムスン、SK Hynix、KIOXIAなどがNAND増産へ踏み切る。SSD価格が下落する可能性も

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サムスン、SK Hynix、KIOXIA、Western DigitalがNAND増産へ踏み切る。SSD価格が下落する可能性も

NVMe SSDなどのフラッシュストレージに用いられるNANDフラッシュチップについては、2022年頃から供給過多と在庫過剰に陥り、2023年には価格が大きく下落しました。これにより、製品を作るメーカーの収益が圧迫される事態となりました。そのため、2022年の終わりからサムスンやSK Hynix、KIOXIA、Western DigitalなどNANDフラッシュ製造を行う各メーカーは工場の稼働率を20~50%程度に抑えるなどの減産に踏み切り、供給と在庫のバランスを適正化するようにしました。

しかし、2023年中頃になると生成AIブームが到来し、需要が後退していたコンシューマー向けスマートフォンやPCが回復に向かい始めました。これにより、2024年には需要に対して供給が追いつかないアンバランスな状態が発生し、NVMe SSDの販売価格が2023年頃に比べて2倍近くに値上がりするなどの影響が見られました。

そのため、大手NANDフラッシュメーカー各社は急速に拡大する需要に対応するため、同製品の工場稼働率を大幅に引き上げることを明らかにしました。

朝鮮日報によると、サムスン、SK Hynix、KIOXIA、Western Digitalは2023年頃まで続けていた減産を取りやめ、生産能力を戻す方向で進めています。サムスンではNANDフラッシュの工場稼働率が70%に達し、Western Digitalは稼働率を90%近くまで引き上げています。また、サムスンも2024年後半にかけて稼働率をさらに向上させる予定で、最終的には80%に達すると予測されています。

各社が急ピッチで稼働率向上に努める大きな理由としては、生成AIなどで使われる大規模なデータセンター向け製品の需要が拡大しているためで、大容量NANDフラッシュを中心に量産が行われると見られています。一方で、コンシューマー向けNANDフラッシュについては需要が大幅に拡大しているわけではないため、データセンターの需要が急減した場合には再びNANDフラッシュの価格が大きく下落する可能性があるようです。

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今回の増産は需要と供給のバランスを取るためのものであり、メーカーの生産計画通りの需要が維持される場合は、コンシューマー向け製品の価格は現状維持になると考えられます。一方で、各社の想定より需要が下ぶれた場合には、データセンター向けに作られた大容量NANDフラッシュが余ることにもつながり、容量当たりの単価が急激に下がる可能性もあるため、消費者側としてはこれを期待したいところです。

ただし、この辺りは予測であり、今後どうなるかは分かりません。また、円安の影響もあり、2023年代に見られたような価格水準に戻るとは考えにくいです。そのため、コンシューマー向けSSDを購入するのであれば、各PCショップで行われるセールで買うのが悩みも少なく楽に買える手段であると言えそうです。

ソース

Samsung, SK Hynix, and Kioxia boost NAND production as glut eases | 朝鮮日報

https://www.chosun.com/english/industry-en/2024/06/18/LQR5DCX7X5BAZKGT7AIMHWDBTI

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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コメント

コメント一覧 (1件)

  • Kioxiaにかんばってほしい。
    skhynixは老舗のメーカーだがSSDの発熱がかなり高いのであまり使いたくない。
    でも、安いからかメーカーpcでよく見る。

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