Intelでは2022年後半に現行のAlder Lakeの後継にあたるRaptor Lake CPUをリリース予定ですが、今回このRaptor Lakeに関するコア構成や性能など情報が出現しました。
Intel CPUのRaptor Lake-S
Intelではハイブリッドアーキテクチャーを採用した第12世代CPUであるAlder Lakeを2021年11月から発売開始し、完全刷新されたアーキテクチャーと進化した製造プロセスによりAMD製CPUに対してコストそしてパフォーマンス面でアドバンテージをAMDに対して得ることに成功しました。IntelはこのアドバンテージをAMDが2022年後半に発売予定のZen 4 Ryzen 7000シリーズに対して維持するため、Alder Lakeの後継モデルとなる第13世代CPU、Raptor Lakeの登場を2022年後半に予定されています。今回、そんなIntel Raptor Lakeについて、Moore’s Law is Deadでコア構成や仕様そしておおまかな性能と発売時期に関する情報が出現しました。
Intel Arrow Lake, Meteor Lake, Raptor Lake Leak: Crazy Performance, Crazier Delays – YouTube
性能は最良条件でAlder Lakeよりシングルコアは15%、マルチは40%。価格は据え置き
Intelの最新CPU、Raptor Lakeの構成や性能については以下の通りになるようです。
- Core i9=8P+16E、Core i7=8P+8E、Core i5K=6P+8E、Core i5=6P+4E、Core i3=4P+0E
- IPCの向上は大幅なものではなく、Willow CoveからSunny Cove程度の差になる見込み
- Raptor CoveではP-Coreの動作クロックがAdler Lakeより向上するものの、Zen 4以上になる見込みは無い模様。(特に全コアでは動作クロックはZen 4に分がある模様)
- E-CoreのGracemontの動作クロックもAlder Lakeより高くなりL2キャッシュも大容量化
- 性能についてはAlder Lake比でシングルコアは8~15%、マルチコアは最大30%に及ぶ見込み。ただし、これは最も有利な条件での伸びしろでIce LakeからTiger Lake並になる可能性が高い模様
- CPUソケットは既存のLGA1700と互換性があるLGA1800を採用。シリーズ600シリーズにも対応する見込(LGA 1700では使われていないピンが複数あり、それがRaptor Lakeにて利用される見込み)
- Raptor Lakeの価格は現行のAlder Lakeと同等
発売日はデスクトップ版が10月以降の模様。ただし、遅延気味で12月説も
Raptor Lakeは2022年秋頃からの発売が見込まれていましたが、若干遅れているようです。また、発売順は以下の通りのようです。
- Raptor Lake-HX:2022年Q4でIntelとしてはAMDのデスクトップ向けRyzen 7000シリーズをモバイル向けに転用した『Dragon Range』より先にリリースできるように急いでいる模様。
- Raptor Lake-S(Kバリアント):2022年Q4発売見込みですが、本来はQ3で予定されていました。しかし、開発は遅れているようで、2022年11月〜12月頃に遅れる可能性があるようです。
- Raptor Lake-S(無印バリアント):2023年Q1発売見込み。ただしこちらも本来2022年Q4で発売がされるはずだったようです。
- Raptor Lake-U/P:2023年Q1発売の見込みでこちらは予定どおりの模様です。
Raptor Lakeは本来2022年Q3、秋頃にデスクトップ向けのRaptor Lake-Sを発売し、その後2022年Q4にゲーミングラップトップ向けのRaptor Lake-HXをリリース予定だったようです。しかし、開発の遅れにより2021年に発売されたAlder Lakeとほぼ同じ月に発売がされるようです。
Raptor LakeについてはAlder Lakeが発売された11月よりは早く出ると言われていましたが、今回の情報を見る限りはAMDのRyzen 7000シリーズが発売されたあとである2022年末頃になると見られています。性能面ではAlder Lakeより高くはなるものの、AMDのZen 4を圧倒的に超えるという事はなく、超える場面もあれば、超えられない場面もあるというレベルの差しか無いようです。
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