外箱からIntel Alder Lake CPUがAVX-512対応か確認する方法が出現

本記事は広告およびアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
この記事は最終更新日から1年経過しています。掲載内容や情報が古い可能性があります。
  • URLをコピーしました!

Intelの12世代CPUであるAlder Lake-Sでは2022年11月から数か月間の間に販売が行われたCPUではE-Coreを無効化にする事でAVX-512の利用が可能でしたが、後ほどXeonなどより高価格帯商品でのみAVX-512が使えるようにCPUのステッピングに変更が加えられました。このAVX-512が利用が出来る状態のCPUなのかどうかについては使ってみないと分からないと見られていましたが、外箱から判別する方法が出現したようです。

目次

Intel Alder Lake-SとAVX-512

How to Tell if Your Alder Lake CPU Can Use the AVX-512 Instruction Set | Tom’s Hardware 

AVX-512は動画エンコード時や機械学習の高速化などに用いられている命令セットで、Intel製のコンシューマー向けCPUではAlder Lake-Sの前世代であるRocket Lake-Sでは対応していました。しかし、Alder Lake-SからはP-CoreとE-Coreの2種類のコアが搭載されておりこの内、P-CoreはAVX-512に対応する一方で、E-CoreはAVX-512に非対応となっています。そのため、全コアを有効にしている状態ではAlder Lake-SとしてはAVX-512に非対応となっていますが、E-Coreを無効化することでAVX-512に対応する事が可能になっていました。

しかし、IntelはE-Coreを無効化してAVX-512が利用可能になる設定は意図しない動作であるため、マザーボードメーカー各社に対して配布するBIOSアップデートにてどのような状態でもAVX-512を無効化するように強力を求め、CPU本体としては新たに出荷されるAVX-512をハードウェアレベルにて無効化する事を発表しています。

そんなIntel Alder Lake-SとAVX-512ですが、マザーボード側でAVX-512は無効化されている点については一部マザーボードメーカーがこの協力に応じていないため、AVX-512にまだ対応しているCPUであればAVX-512を利用する事ができますが、ハードウェアレベルで無効化されているものであれば策は一切ない状態となりますが、これから買おうとしているAlder Lake-S CPUがハードウェアレベルでAVX-512が無効化されているのか確認する方法が出現しました。

外箱にあるシリアル番号などが書かれたステッカーにヒント

IntelはAlder Lake-S CPUからAVX-512を無効化する措置を3月出荷分から実施しているようで、徐々に完全無効化されたモデルが流通され始めているようですが、未だにAVX-512が有効な状態になっているCPUはあるようです。

このAVX-512が有効かどうか探すにはCPU外箱にシリアル番号や製品名、各国向けバーコードなどが記載されたステッカーにヒントがあるようです。

このステッカーの内、Batch#と書かれたバッチナンバーを確認するとAVX-512に対応しているかどうかがわかるようです。また、このハッチナンバーはCPUのIHSにも刻印がされています。

このバッチナンバーは頭文字がVまたはXから始まりその後の数字は製造された年号、その次の数字は何週目かが示されているとのことです。例えばCPUが2022年第2週に製造がされたのであれば、X202またはV202となります。

このバッチナンバーがX152またはV152以内の数字であればAVX-512に対応している可能性は高く、X201、V201であれば可能性が薄くなり始め、X202、V202以降の数字が記載されている場合、ほぼ確実にAVX-512はハードウェアレベルで無効化が行われているとのことです。

AVX-512対応マザーボードについて

Intelではマザーボードメーカー各社にAVX-512を無効化するように要請していますが、この要請に応えていないマザーボードが複数あるようで、Gibhub上でまとめられています。

MSI:BIOS V1.1以降のZ690マザーボードにてAVX-512の有効、無効を設定するオプション出現。今後もサポートされる可能性大。B660系マザーボードでも対応している可能性あり。

ASRock:Z690 Phantom Gamingが対応報告あり、H610M-HDVも対応している可能性あり

ASUS:Z690マザーボードの多くが対応報告あり。ただし、新しいBIOSが搭載されている場合、自身でパッチ当てが必要となる可能性あり。

GIGABYTE:非対応。対応させたい場合、自身でBIOS改造を行う必要あり。

なお、AVX-512を有効化するのに必要なガイドは以下のGithub上に詳細が記載されています。

Enabling AVX-512 on Alder Lake

IntelがAlder LakeにてAVX-512を無効化する理由については明確には示されていませんが、よく言われているのがAVX-512はエンタープライズ用途での需要があり、そのようなユーザーが安価なCore iシリーズを買うのを防ぎ、高価なXeonシリーズを買わせたい意図があると言われています。

この外箱のバッチナンバーから識別する方法であればヤフオクやeBayなど中古CPUを買う際にも判別する事が可能になるのでAVX-512を狙っている方にとってはかなり有効な方法になるのではないかと思いますが、マザーボード側も対応している必要があるため、これからAVX-512目的でAlder Lakeを買う人は入念なリサーチを行う事をお勧めします。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次