Intel Alder Lake CPUのOEM向け供給価格を15%値下げへ。景気後退対策?

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Intelは2021年11月から第12世代CPUであるAlder Lakeシリーズを発売していますが、Intelではアメリカの利上げに伴う景気後退などに備えるためか、OEM向けに供給するAlder Lake CPUの価格を合計で最大15%ほど値下げする方向で検討しているようです。

目次

Intel Alder Lakeの値下げ

Intel to Cut Alder Lake Pricing for Major PC Makers: Report | Tom’s Hardware (tomshardware.com)

Intelでは2021年11月頃にデスクトップ向けCPUとしてオーバークロックが可能なK/KFバリアントで主にハイエンドモデルを中心としたAlder Lake-Sを、2022年1月以降にはデスクトップ向けとモバイル向けCPUなど多くのハードウェア向けそして、エントリーからハイエンドまでラインアップを追加しています。

このAlder Lakeについては2022年6月現在では発売から間もないCPUですが、IntelではOEM向けに供給するAlder Lake CPUについて、大幅な値下げを検討しているようです。

原因は景気後退に備えるため? PC自体の売上が芳しくない模様

Digitimesが独自に入手した情報によると、IntelではAlder Lake CPUについて2度目の値下げを検討しているとの事です。Intelは既に2022年上半期を目途にOEM向けのCPU供給価格を10%ほど引き下げていたようですが、さらに5%追加値下げを行う方向で準備を進めているとの事です。これによりIntelはAlder Lake CPUを合計で約15%値下げする事になります。

この値下げにはAlder Lake CPUの中でも人気が高い普及モデルであるCore i5やCore i7なども含まれているとの事です。

Intelでは値下げする際は1世代遅れになった製品などを対象に行うのが通例となっていますが、今回の様に現行の最新鋭CPUを大きく値下げする事は前例のない事です。

Intelがこのような値下げに踏み切る背景としては、アメリカの利上げに伴う景気後退懸念があるようで、PC業界関係者の間では2022年上半期のPC注文数は想定より大幅に弱かったとの事です。実際に、DellやHP含む大手PCメーカー5社では7月のPC生産数を例年の7割から8割程度に抑える事を検討しているようです。

 

今回、値下げが行われるのはOEMに直接供給されるCPUの事で、コンシューマー向けに単品販売されているCPUが値下がりする訳では無いのでご注意ください。PC市場については2020年に新型コロナウイルスが流行し出した時にリモートワークへの移行が急ピッチで行われました。その際に多くの企業や個人が新しいPCを購入していたため、2022年現在のPC注文数減少などはアメリカの利上げによる景気後退懸念も一つではあると思いますが、単純に反動が来ているだけのような気がします。

少し怖いのが、コロナの時の様に大幅な景気後退を懸念して工場の休止または閉鎖をしたが、すぐに景気が持ち直し次は供給が足りないという現象がありました。今回のIntelが値下げだけに留めず、生産数減少にまで踏み込むとまた景気が急に持ち直した際に供給不足が起きてしまわないか不安があります。

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