Intel 18Aの歩留まりは10%未満の可能性。Panther Lakeなど今後のCPUにも影響?

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Intel 18Aの歩留まりは10%未満の可能性。Panther Lakeなど今後のCPUにも影響?

Intelについては直近の決算で、AIブームへの乗り遅れや先端プロセスを活用したファウンドリー事業の不調などから絶不調とも言える状態にあり、リストラ費用なども重なり166.3億ドルの赤字を記録しています。また、その責任を取る形で取締役会を経て、パット・ゲルシンガー氏が2024年12月2日付でCEOを退任することが決定されたことも明らかになりました。

そんなカオスな状態のIntelですが、ファウンドリー事業の切り札とも言える最先端プロセスを使用するIntel 18Aプロセスについて、朝鮮日報によると歩留まりが10%にも満たない可能性があるとのことで、結果的にBroadcomなどの主力顧客を失う結果に繋がったほか、アメリカのオハイオ州やヨーロッパで計画されていた生産ラインの建設計画も延期または中止に追い込まれたことが明らかにされています。

Intel 18Aはファウンドリー事業として顧客を集めることが重要でしたが、もう一つの重要な役割はIntel製チップの製造です。特に、Intelが2024年8月に明らかにした第2四半期決算では、コンシューマー向け製品のLunar LakeやArrow Lakeがコストが高い外部ファウンドリーであるTSMCに委託生産されているため、粗利益率や収益性に悪影響を与えていることが明らかになりました。ただし、この決算発表の中で2025年終わりに生産されるPanther LakeはIntel 18Aを活用することでコスト構造が大幅に改善される見通しであることも示されています。

しかし、仮にIntel 18Aの歩留まりが大幅に改善されなければ、Panther Lakeの発売が遅延する可能性があり、そうなれば2026年上半期に投入されると噂されるZen 6と直接対抗することになります。また、Panther Lakeの日程や生産量を優先する場合はコストが高いTSMCのN3Eや2nmプロセスの利用も検討しなければならないなど、収益性の低下に拍車をかける可能性もあるなど、まだまだ決算含めて苦戦が強いられる可能性が高いと言えるほか、半導体業界は王者でも一度躓くとなかなか立ち直れない厳しい世界であると言えそうです。

ソース

AI 파도서 좌초… 인텔의 ‘구원투수’도 짐 쌌다 | 朝鮮日報

https://www.chosun.com/economy/tech_it/2024/12/04/K7CJ53AEW5FOTGN22JWPK4JHIY

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 先端ファウンドリーはサムスンも手こずっているし、厳しそうだね。
    これでラピダスが順調にいったら驚きだよ。頑張ってほしいけど。
    intelはあのレベルの損失を垂れ流したまま生きていけるのかな。

  • 2019年だったと思いますが、当時Intel CEOのBob Swanが「ハイパースケーリングを放棄して、7nm(現Intel 4)は前世代の2倍を目指す」と発言し、実際その仕様で量産化しました。その時点で、次の5nm(件のIntel 20A/18A)についてはメディアによってややあやふやな情報ですが、同様に前世代の2倍を目指すかのような発言がされていました。

    恐らく、現時点のIntel 18Aは、高性能ロジックベースで前世代の2倍、すなわち240MTr/mm2辺りを目指しているのではないかと推測します(そうでないとTSMC N2対抗を名乗るには力不足)。ただ、これは現状を踏まえると、目標としては余りにも高いと言わざるを得ず、現実には性能仕様を落とすしかないと思われます。

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