Intel CPUでP-Coreの使用を重視するなどタスク割り当てをコントロールする『CoreDirector』が登場。
Take control of your Intel CPU’s P-Cores and E-Cores with CoreDirector software | Tom’s Hardware
Process Lassoを開発したBitsumは、Intelの第12、第13、第14世代のチップで効率コアを完全にコントロールする新しいスレッドスケジューリングアプリケーション「CoreDirector」を作成しました。このアプリは、WindowsスケジューラーやIntelの自動スレッドディレクターによるコアスケジューリングの問題に対処します。
WindowsやIntelが開発した標準のタスクスケジューラーにおいてはP-CoreとE-Coreを効率よく使用するため、ゲームなどP-Coreの持つ高いシングルコア性能が活きる場面でもE-Coreにタスクを割り当ててしまいパフォーマンスがあまり上がらないと言うケースがあります。
そのため、CoreDirectorを使用するとユーザーは各アプリケーション毎にP-CoreまたはE-Coreどちらをタスクで優先的に使用するかをコントロールする事が可能になります。
このアプリには「効率モードOFF」、「CPUアフィニティ」、そして「CPUセット」の3つのモードがあります。
効率モードOFFは、スレッドが自動的にEコアにスケジュールされるのを防ぐ強制方法ですが、アプリケーションが特にEコアを必要とする場合や、Pコアよりも多くのスレッドが必要な場合は、Eコアが使用されます。
CPUアフィニティは、アプリケーションが意図的にEコアで実行されることを要求する場合を除き、すべてのスレッドをPコアに制限します。CPUセットは、他の2つの方法の間に位置する、より柔軟な方法で、多くの決定をOSに委ねています。
IntelではこのP-CoreとE-Coreでタスクの割り振りが完璧に行われていない現状を理解しており、第14世代CPUにおいてはApplication Optimizer(APO)と呼ばれる機能の提供を行っています。この機能ではE-Coreの動作クロックを引き上げたり、P-Coreへタスクを割り当てるなどを行っていますがこの機能は第14世代CPUのみサポートしています。そのため、第12世代や第13世代CPUにおいては、このCoreDirectorを使用する事でAPOほどの改善は見込めないかもしれませんが、通常のタスクスケジューラーを使用した時よりもゲーミング時のパフォーマンスが向上する可能性がありますので、気になる方は試してみると良いかもしれません。
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