Intelのデスクトップ向けArrow Lake RefreshはNPU性能が強化。しかしマザーボード買い換えが必要なケースも
Intelは2024年秋ごろにデスクトップ向けの新世代CPU、Arrow Lake-Sを発売する計画ですが、翌年2025年秋にはArrow Lakeの改良版であるArrow Lake Refreshが計画されています。Arrow Lake Refreshの大きな変更点として、Lunar Lakeに搭載されている強力なNPUが搭載されることが挙げられます。しかし、このNPUを動作させるにはマザーボードの買い替えが必要になる可能性があるというリーク情報が出ています。
IntelのArrow Lake Refreshについては、最近ノートPCの受託生産を行うCLEVOの内部資料がリークされ、その中のIntel製CPUのロードマップに記載されています。このロードマップ上でArrow Lake Refreshには「++TOPS」と記載されており、強力なNPUの搭載が示唆されています。詳細のリーク情報によると、このNPUはSoCタイルに組み込まれ、デスクトップ向けArrow Lakeのダイサイズは2.8mm拡大する可能性があります。
ダイサイズの拡大はArrow Lake-Sから導入されるLGA1851では想定されているため、パッケージが変わるなど互換性の問題はありませんが、NPUを適切に動作させるにはマザーボード側でVccSAレールでFast Voltage Mode(FVM)と呼ばれる機能を有効にする必要があります。このFVMについては、2024年10月に投入されるZ890などが対応するかどうかは各社マザーボードメーカーの対応次第です。ただ、仮に対応できない場合、Arrow Lake Refreshに新たに搭載される高性能なNPUを使用するにはFVMに対応した新しいマザーボードが必要になる可能性があり、同じLGA1851ソケットでも使用したい機能によって対応するマザーボードが異なる状態が発生する可能性があります。
IntelのArrow Lakeでは強力なNPUは搭載されないため、これらはArrow Lake Refreshに持ち越しとなりますが、マザーボード側で追加の対応が必要になるため、消費者にとっては少々面倒な状況になるかもしれません。特にNPUを使用する場合、最悪のケースではマザーボードの買い替えが必要になることも考えられます。
そもそも、AMDは3世代ほどのCPUをフルサポートするのに対し、このArrow Lake Refreshでたぃた1世代で一部のCPU機能が使えない状況が発生すると、技術的な理由ではなくマーケティング上の都合ではないかと疑われ、批判に晒される可能性が高いため、基本的にZ890やB860など高めのマザーボードではArrow Lake Refreshに簡単に乗り換えられるように事前にFVM対応がマザーボードに盛り込まれることが望まれます。
Jaykihn | X (Twitter)
補足情報
IntelのArrow Lake Refreshは2025年後半にリリース予定のデスクトップ向けCore UltraシリーズCPUで、Arrow Lakeの最大コア構成である8P+16Eに対して、コア数が8P+32Eに拡大されるなどコア数増による性能向上が図られると言われています。さらにArrow Lakeでは欠けていたNPUが搭載されることで、Copilot+などNPUが必要な処理も対応可能になると言われています。
製品ジャンル | メーカー | 製品名 | 発売予定時期 |
---|---|---|---|
CPU | Intel | Intel Core Ultra 300 (Arrow Lake Refresh) | 2025年後半 |
コメント
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たぃた1世代はやばいな…