NVIDIA TITAN Ada のプロトタイプが流出。RTX 5090に対して10%劣るレベルの性能

  • URLをコピーしました!
目次

NVIDIA TITAN Ada のプロトタイプが流出。RTX 5090に対して10%劣るレベルの性能

NVIDIAは2022年に発売したAda Lovelace世代でGeForce RTX 4090の上位モデルとしてTITAN Adaと呼ばれるウルトラハイエンドモデルの投入を検討していたと言われており、過去に4スロットのGPUクーラーがリークされたり、RTX 4090を4スロット化したモデルが流出するなどNVIDIAは発売に向けた開発を本格的に進めてきたことが示唆されていました。そんな謎のウルトラハイエンドモデルについてですが、ドイツのYoutuber、der8auer氏がこのGeForce TITAN Adaの市販モデルにかなり近いプロトタイプを入手し、その驚異的な性能を明らかにしています。

GeForce RTX 4000シリーズのTITAN Adaに関しては過去にGamers Nexusが試作モデルを入手していましたが、このモデルはRTX 4090をベースにした試作モデルで、性能などはRTX 4090とほとんど変わらないものになっていました。しかし、今回der8auer氏が入手したモデルは市販モデルにかなり近いもので、外観はRTX 2000シリーズのTITANモデルと同じく金色の筐体になっており、4スロットのGPUクーラーの側面にはTITANのロゴが記載されています。また、12VHPWRは2口搭載するなどはRTX 4090を上回る性能を目指して開発されていたことが明らかな製品になっています。

このTITAN AdaはRTX 4090と同じAD102 GPUを搭載しますが、CUDAコアは18432コアとRTX 4090から12.5%増やされており、VRAMも384-bitのままですが、GDDR6Xを基板両面に実装することで合計48GB搭載するなどRTX 5090をも上回る仕様になっています。なお、der8auer氏はこのRTX TITAN Adaを動かすために2023年に開発されたドライバーを用いていてベンチマークなどを行っているとのことです。

RTX TITAN Adaの性能については3DMark Time Spy ExtremeではRTX 4090に対して15%高い性能を示しており、RTX 5090に対しても10%劣るレベルとかなり高い性能を示しています。また、レイトレーシング性能を測る3DMark SpeedWayにおいてはRTX 4090から7%の性能向上が見られています。また、消費電力についてはRTX 4090に対してTime Spy Extremeでは14%、3DMark Speed Wayでは9%の増加を記録していますが、値は439~443Wとなっており、12VHPWRを2口搭載しているたね、1口にかかる電力負荷はRTX 4090より低くなっています。

ゲーミングにおいてはRTX TITAN Adaは2023年に開発されたドライバーしか使えないと言うことで最大性能ではないと考えられますが、Remnant 2を4K解像度でプレイした場合にはRTX 4090を9%上回るフレームレートを記録しています。また、Cyberpunk 2077ではRTX 4090を22%と大幅に上回る性能になるなど驚異的な性能を記録しています。

GeForce RTX 5090と比較すると絶対的なフレームレートは15~20%ほど劣っていますが、ドライバーの最適化も不完全な状態でこのレベルの性能を発揮できることからポテンシャルはかなり高いグラフィックカードと言え、RTX 4000 SUPERシリーズと共に登場していれば間違いなく、リフレッシュモデルとして価値があった製品になっていたと考えられます。

ちなみに、ここまで完成度を持ちながらもRTX TITAN Adaが販売されなかった理由は明らかにされていません。ただ、この当時は競合のRadeon RX 7900 XTXがGeForce RTX 4090で十分対抗できるレベルの性能であったほか、ゲーミング用として投入するにしても価格が非常に高くなるほか、当時ブームになりつつあった生成AI用途で使われるRTX Ada Generationとして発売した方が利益が取れると言う判断からお蔵入りにされた可能性が高いと見られています。

ソース

Never Released: Testing NVIDIAs TITAN ADA Prototype | der8auers

https://www.youtube.com/watch?v=RDoRXn2GOCw

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
プロフィールはこちら

コメント

コメント一覧 (2件)

  • > ここまで完成度を持ちながらもRTX TITAN Adaが販売されなかった理由は明らかにされていません。

    普通に考えたら消費電力の問題(12V-2×6で大丈夫なのか)と、いくらなんでも4スロットは大きすぎる。

  • RTX5000シリーズは結局RTX4000シリーズのリフレッシュ品でプロセス技術も全く進化ないから、これを販売すれば5090は今ほど注目されず価格設定もこれに合わせた価格にしなくてはならないから価格維持の観点からも発売を見送られた

コメントする

目次