MediaTek Dimensity 9400のGPU性能はSnapdragon 8 Gen 3を30%上回りつつ、同等性能の場合は消費電力は40%低減へ
MediaTekは次世代ハイエンドスマートフォン向けに「Dimensity 9400」というチップセットを開発しており、2024年10月ごろに発表される見込みです。このチップセットは、同時期にQualcommが投入を目指しているSnapdragon 8 Gen 4に対抗する製品となりますが、新たなリーク情報により、Dimensity 9400のグラフィックス性能や電力効率に関する詳細が明らかになりました。
スマートフォン関連のリーカーである数码闲聊站氏によると、Dimensity 9400は3DMarkベンチマークでSnapdragon 8 Gen 3よりも30%高い性能を発揮し、さらに約40%低い消費電力で同等の性能を実現できるとのことです。
Dimensity 9400はTSMCの第2世代3nmプロセス「N3E」を採用しており、Apple A17 Proなどに使われているN3Bプロセスよりもコストを抑えつつ、Dimensity 9300で採用されている4nmプロセスよりは高コストとなります。また、チップセットのコア構成はDimensity 9300から引き続きE-Coreを廃止したものとなっており、性能向上を目指してダイサイズはスマートフォン向けチップセットとしては非常に大きな約150mm²になるとされています。
このダイサイズの増大はコスト面では不利に働くものの、キャッシュ容量を増やすことで性能向上を図ることができるほか、チップセットの表面積が大きくなることで放熱性が向上し、適切な冷却機構を備えることで高いパフォーマンスを持続的に発揮することが可能になります。
なお、現時点ではDimensity 9400に関する具体的なベンチマーク結果はリークされていないため、この高いパフォーマンスと電力効率が確実に示されるかはまだ不明です。しかし、MediaTekは2024年度の強気な通期予測を立てており、Dimensity 9400には非常に高いパフォーマンスが期待できると見られています。
ハイエンドスマートフォン向けチップセットといえば、これまでQualcommのSnapdragon 8シリーズが主力でしたが、最近ではチップセットの価格が大幅に高騰しているため、多くのスマートフォンメーカーがMediaTekのDimensity 9400に期待しているようです。Dimensity 9400のパフォーマンスについては、CPUにCortex-X5 Blackhawkを搭載することで高い性能を発揮するとされています。また、今回のリークが正しければ、GPU性能もピーク性能および電力効率の面で非常に優れており、Snapdragon 8 Gen 4の代替チップセットとして十分な性能を持っていると言えそうです。
あとは、ベンチマークで先代からの性能向上やSnapdragon 8 Gen 4に対してどれだけ競り合えるかが気になるところですが、この点については、発表まであと2か月を切っているため、近いうちに明らかになると考えられます。
数码闲聊站 | Weibo
補足情報
Dimensity 9400はMediaTekが2024年秋以降に投入を予定しているフラッグシップスマートフォン向けチップセットです。CPUコアはすべてプライムとP-Coreで構成され、GPUもImmortalis-G920と呼ばれる新GPUが搭載されます。ただ、その背反としてチップセットのダイサイズはスマートフォンとしては史上最大サイズになると言われています。
製品ジャンル | メーカー | 製品名 | 発売予定時期 |
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スマートフォン向けSoC | MediaTek | Dimensity 9400 | 2024年10月 |
コメント
コメント一覧 (1件)
これも様子見かな、採用が広がれば楽しみだけど今のところ未だ商品が市場にないからね。