Intel Arrow Lake-S世代 Core Ultra 5 235 のベンチマークが登場。先代の6P+8E CPUと性能は上がらないが、電力効率は28%向上へ
Intelは次世代デスクトップ向けCPUとしてArrow Lake-S世代となるCore Ultra 200シリーズを2024年10月24日に発売予定ですが、ここではオーバークロックが可能かつ高価格帯のK/KFバリアントのみ発売されます。しかし、Intelはそのあと2025年初めにかけてエントリーからミドルレンジ向けモデルの投入を計画していますが、現行モデルで比較的人気が高いCore i5-14500の後継モデルと見られる、Core Ultra 5 235のベンチマーク情報が登場しました。
Core Ultra 5 235はオーバークロックが不可能なミドルレンジ向けCPUで、コア構成は6P+8Eの合計14コア14スレッドでL2キャッシュを26MB、L3キャッシュを24MBの合計50MBキャッシュ容量を持ち、動作クロックはベースが3.4 GHz、ブースト時の最大は5.0 GHzに設定されています。なおTDPはPL1が65WでPL2は最大121Wと低めに設定されています。
そんなCore Ultra 5 235はシングルコアが2634ポイント、マルチコアは13293ポイントを記録しています。
CPU | シングルコア | マルチコア |
---|---|---|
Core i5-14600K | 2798 | 15881 |
Ryzen 5 9600X | 3284 | 14594 |
★Core Ultra 5 235 | 2634 | 13293 |
Core i5-14500 | 2541 | 13193 |
Core i5-14400 | 2395 | 11288 |
シングルコアは先代モデルとなるCore i5-14500に対して4%向上が見られており、同等性能のCPUで言うとCore i9-12900Kに迫る性能になるなどミドルレンジ向けCPUとしては高いシングルコア性能を持っています。
マルチコア性能はCore Ultra 5 235と同じ6P+8E構成のCore i5-14500に対しては同等性能を記録しているため、CPUアーキテクチャー刷新による性能の向上は見られない結果になっています。ただ、Core i5-14500は最大154Wで動作するのに対してCor e Ultra 5 235は121Wであるため、電力効率は28%向上しているためアーキテクチャー刷新による効果は電力効率向上に割かれていると言えそうです。
今回のベンチマークはまだ試作段階であると言えるため、最終的な性能はもう少し伸びるものと考えられますが、1桁台の向上ぐらいしか期待できないと言えそうです。一方で電力効率は確実に上がっているのですが、AMDが先行してリリースしたRyzen 9000シリーズの一部モデルも今回のCore Ultra 5 235と同様に電力効率を重視した設計が行われていましたが、レビューや消費者からは性能が重視されていたためあまり良い評価を得られない状態でした。そのため、このCore Ultra 5 235について市場からどのような評価を受けるのか注目が集まります。
LENOVO ThinkCentre PCB1 | Geekbench 6
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