AMDのRyzen 7000シリーズではマザーボード価格がネックとなって芳しくない売れ行きが記録されています。そのため、この状況を改善するために価格を抑えたA620マザーボードとともに価格を抑えたB650も追加で導入するようです。
AMDがより廉価なB650を追加予定。Ryzen 7000シリーズをより身近な存在へする?
AMDでは2022年10月にミドルレンジ向けRyzen 7000シリーズ対応のB650を発売しましたが、AMDが当初発表していた$125(日本円1.6万円)ではなく実際には$160、日本では3万円近くするという高価なマザーボードしか登場しなかったため、Ryzen 7000シリーズの売れ行きは芳しくありませんでした。
しかし、AMDではこの状況を打開するためにエントリーマザーボードであるA620をまもなく投入予定ですが、あわせてミドルレンジ向けのB650についても価格を引き下げたモデルを追加投入することをAMDは検討しているようです。
価格を引き下げたB650についてはAMDがRyzen 7000X3Dの発表と同時に言及をしています。
B650マザーボードの選択肢を拡大。
B650マザーボードについてはAMDが2025年までサポートすることを約束しているプラッドフォームで、多くの次世代技術が採用されています。
このB650については2023年第1四半期を目処に当社のパートナー企業は幅広い価格帯に対応するB650マザーボードを投入予定です。これらのB650マザーボードではRyzen 7000シリーズおよびRyzen 7000X3Dに対応し、オーバクロックを完全にサポートします。
今後、AMDでは完璧なソケットAM5を構築するためにさらなるオプションを提供するため、今後数ヶ月のうちに投入される新しいマザーボードにご期待ください。
AMDではソケットAM5が2024年発売のZen5に続き、Zen 6が発売されると見られている2025年までサポートすると名言しており、多少高価なマザーボードを買っても数世代に渡って使える事から総合的なコストは低くなることをアピールしていますが、それに追加で現在発売されているB650の廉価版を投入する事をアピールしています。
現行のB650ではGPU用のx16とNVMeスロット共にPCIe Gen 5に対応するB650EとNVMeスロットのみPCIe Gen 5に対応するB650の2種類が存在しますが、廉価版B650についてはすべてのレーンにおいてPCIe Gen 4までの対応に留まると見られています。
X670もB650も価格が高い理由はPCIe Gen 5対応と考えられていますが、そもそもPCIe Gen 5についてはNVMe SSDも出始めたばかりでPCIe Gen 5のスピードが活かせそうなDirectStorageに関してもPCIe Gen 5とGen 4の間にはロード時間の差がほとんどありません。また、GPUに至ってはNVIDIA GeForce RTX 4000やAMD Radeon RX 7000シリーズ共にPCIe Gen 4対応となっており帯域幅的にも持て余している状態と言えます。そのため、AMDが当初考えていたように無理に全モデルでPCIe Gen 5対応を進めるより、価格を抑えてGen 4止まりで出した方がRyzen 7000シリーズの売れ行きを向上させることが可能と言えます。
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