Intelのデスクトップ向けArrow Lake-Sの性能情報が出現。Raptor Lakeと同じ消費電力で最大21%高い性能を発揮
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Intelでは2024年下半期を目処にデスクトップ向けとして初めてタイルアーキテクチャーを採用したCPU、Arrow Lake-Sの投入を計画しています。このArrow Lakeについてはデスクトップ向けとしては第15世代CPUで、Meteor Lakeから投入されるCoreとCore Ultraとしては第二世代CPUとなる予定です。
今回、このArrow Lake-SについてドイツのIgnor’s Labsが性能情報の計画値が記載された内部資料を入手したようで、Raptor Lakeに対して性能のみならずワットパフォーマンスが大きく向上することが明らかになっています。
Intelの資料によると、比較対象となっているCPUはRaptor LakeのCore i9-13900Kを基準に、Raptor Lake RefreshとArrow Lake-Sの消費電力(PL1/2値)を253Wに設定とした場合の伸び率の計画値が記載されています。コア構成としては、基準となるCore i9-13900Kに対して、Raptor Lake RefreshもArrow Lakeも同じ8P+16E構成での比較となっています。なお、このコア構成についてはRaptor Lake RefreshはRefreshモデルという事で最上位モデルのコア構成が変わらないのは明白ですが、Arrow Lakeについても最上位モデルは8P+16Eが最上位モデルとしてラインアップされる可能性が高いのが現状です。(8P+32Eについても噂されていますが歩留りやメリットを鑑みて投入されない可能性が高いのが現状です。)
資料によると、Arrow Lake-SについてはマルチコアにおけるパフォーマンスはRaptor Lake-Sと比べると消費電力が同じでありながら最大21%、各テストのワーストケース平均でも8.4%、ベストケースでは平均15.1%の向上が見積もられています。また、シングルコアのテストにおいては平均5~9%の向上が記録されています。
この見積もり値では消費電力は明らかにされていますが動作クロックは記載されておらずIPCがどれだけ向上しているのかなどは不明です。ただ、ワットパフォーマンスの観点ではすべて253Wと言う条件設定がされていたため、大きく向上していると言えそうです。
内蔵GPU性能はRaptor Lakeに対して2倍の性能に大幅向上。
IntelではMeteor LakeからArc AlchemistなどIntel製のディスクリートGPUアーキテクチャーをCPUに内蔵する計画で、Meteor LakeではノートPC向けでは最大128基のExecution Unit(EU)を搭載し、Arrow LakeではアーキテクチャーをBattlemageとし、さらに多くのEUを搭載すると見られています。
この流れはデスクトップ向けも例外ではなくIntelが見積もっている内蔵GPU性能についてはCore i9-13900Kを253Wの消費電力で動作させている時をベースに、Arrow Lakeでは3DMark TimeSpyでは2.3~2.4倍、3DMark Wild Life Extreme Unlimitedでは2.1~2.2倍と言う高い性能が期待できるようです。
Core i9-13900Kに搭載されるIntel UHD Graphics 770の3DMark TimeSpy Graphicsのスコアは約800ptのため、2.3倍であれば1840pt、2.4倍なら1920ptとなっており、Steam Deckを上回るグラフィックス性能で、近しいディスクリートGPUで言うとNVIDIA GeForce MX450と言う結果になります。
このグラフィックス性能であればVarolantやCS:GOなど軽いゲームであれば解像度さえ上げなければ60fpsでのプレイは可能な性能となっています。
個人的に、8P+16EのCPUを搭載するような人はディスクリートGPUを搭載するのは確実ですのでここまでのグラフィックス性能が必要かは疑問ですが、下位のCore i3にも搭載されるようであれば快適性は二の次のコスト最重視のゲーミングPC向けとして良い選択肢になるかもしれません。
コメント
コメント一覧 (1件)
そもそも13900Kがぶっ壊れワッパなんだがそこには触れないのね