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あれ?Intel Arc A380がRadeon RX 6400に劣るベンチマーク結果が出現

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Intelとしてi740ぶりのディスクリートGPUであるArc Alchemist GPUのエントリーモデルであるArc A380が中国でOEM製PC限定で発売され始めていますが、今回このArc A380のゲーミング時のベンチマークが出現しましたが、あまりいい結果が出ていないようです。

目次

Intel Arcシリーズのエントリーモデル Arc A380

Intel Arc A380 desktop GPU is outperformed by Radeon RX 6400 in first independent gaming tests - VideoCardz.com

IntelではディスクリートGPUであるArc GPUの第一世代製品『Alchemist』を2022年6月から順次投入を予定していますが、2022年6月中旬にArcシリーズのエントリーモデルであるA380が中国のOEM製PCに向けて発売が開始、順次自作PCパーツとしても登場すると言われています。

このArc A380についてはArc Alchemist世代の中ではエントリー向けGPUであるACM-G11 GPUを搭載、Xeコアは8基、コア数は1024基搭載しています。動作クロックはベースクロックが2000 MHzに設定され、ブースト時は2450 MHzでの動作します。また、VRAMに関しては96-bitのバス幅を持つGDDR6が6GB搭載され、帯域幅としては15.5 Gbpsとなっています。

このように高い動作クロックや最新アーキテクチャーを採用する事でIntelはRadeon RX 6400に対して25%高いコストパフォーマンス*を発揮するとしていますが、ゲーミング時のベンチマークで比べてみるとそうではないようです。

3DMarkのスコアはエントリー向けGPUとしては良好なスコアを記録

ベンチマークはIntel B660マザーボードとCore i5-12400、DDR4が組み合わせられた構成で行われています。

Arc A380を用いて3DMarkベンチマークを行った結果では3DMark TimespyにおいてはArc A380は5170ptを記録しています。スコアとしては、Radeon RX 6400を約42%、Radeon RX 6500 XTを8.3%上回るスコアを記録しています。また、NVIDIAのGeForce GTX 1650に対しても43%高いスコアを記録しており、エントリー向けGPUとしては良好なスコアを記録しています。

また、レイトレーシング性能を測る3DMark Port RoyalにおいてはArc A380は947ptを記録、Radeon RX 6400や6500 XTに対しては65%近く高い性能を記録しています。

ゲーミング時のパフォーマンスはRadeon RX 6400以下

3DMarkにおいては良好なスコアを記録していたArc A380ですが、実際のゲーミング時のパフォーマンスは大きく異なっています。

ゲームはLeague of Legends、GTA5、PUBG、Tomb Raider、Forza Horizon 5そしてRed Dead Redemption 2の6タイトルを用いられています。

結果としては、Arc A380はすべてのゲームにおいてGeForce GTX 1650に対して最高でも93%、最低は76%程度の性能に留まっており、Radeon RX 6400に対しても性能面で大きく下回るゲームが多数ありベンチマークとは正反対の結果となっています。

ゲーミング時のパフォーマンスが低い理由についてはIntel初のディスクリートGPUという事でグラフィックドライバーの調整不足が原因と考えられますが、この辺りはIntel側が最適化を進めていく事に期待する必要があります。

 

 

IntelのArc A380についてはRadeon RX 6400並みの性能でありながら、比較的安い価格で登場すると期待されていましたが、蓋を開けてみるとゲーミング時の性能は決して高いとは言えないものになっています。このArc A380はIntelとしては初めてのディスクリートGPUであるため、ドライバーの最適化もまだまだ熟成の余地はあると考えられます。ただ、少し気になるのが3DMarkだけやたら高いスコアを出している辺り、Intelはベンチマークの最適化を優先的に進めていたように感じられますので、あまりいい印象はありませんね。

この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、加えて経済やマーケティングなどの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (8件)

  • マルチスレッドベンチの最適化を優先的にやってたRyzenは好印象でしたよね〜

    • マルチスレッドではベンチも実アプリも、より多コア積んでるRyzenが勝っていて、シングルスレッドならインテルってアピールしてたな

      出し惜しみ続けてたインテルへのヘイトたまってたのも大きい

  • Intelの『初のディスクリートGPU』は間違いですね。
    過去に『i740』を発売しているので、一般向け単体製品としての発売なら2製品目。結果としてGPUとしては発売されなかったLarrabee(最終的にはXeon Phiとして製品化はされましたが、GPU機能を無くしたGPGPU製品)を含めるなら3製品目でしょうか。

    • ご指摘の通り『初のディスクリートGPU』より『i740以来』ですよね。ちょっと色々な所に初って書いてしまっているので修正します。
      ありがとうございます。

      • radeとgefoのゲームfps差がデカイように、ゲーム側の最適化も必要な気はするな。インテルがどこまで継続して製品を投入し続けられるかに掛かってる

  • 可能性としては、DTTの影響が考えられるかもしれませんね。
    DTTはCPUとGPUの間で電力を融通し合う仕組みで、モバイル用のA350Mでは、DTTをOFFにしたら性能が上がったという話があるようですから。
    まあデスクトップ向けのモデルでDTTが動作しているのか分かりませんが、ゲームはCPU負荷も高いでしょうから、そちらに電力を取られてしまって性能が落ちている想像は出来るかも。

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