Intelの次世代GPU『Battlemage』の試作品が集荷情報に出現。ハイエンドのG21とエントリーのG10、2つのGPUを開発中?
Intelでは2024年から2025年の間に次世代GPUであるBattlemage GPUの投入を予定していますが、その試作品と見られる複数のGPU情報が積荷目録を収集するサイトに登録されている事が明らかになりました。
積荷目録には合計5つのBattlemage GPUが記載され、SKUとしてはBattlemage G21とBattlemage G10の2つが記載されています。Battlemage G21は現行のAlchemistの下位モデルACM-G11の後継であり、Battlemage G10はAlchemist上位モデルのACM-G10の後継モデルになると見られています。
この中でエントリー向けBattlemage G21についてはPre-QSと記載があります。Pre-QSはチップの機能や信頼性や性能、消費電力、歩留まりなど量産化にGOを出すかを決めるための試験を行うための試作品になります。
そのため、まだ量産品ではないのですが、大きな問題が無ければそのまま量産化サンプルであるQS品へ進み、市販版が完成するため既に開発段階で言うと最終段階に近く、計画されている2024年発売に向けて順調に開発が進んでいる事が伺えます。
一方で、Battlemage G10についてはPre-QSなどの情報は記載されていませんが、G10はG21に比べてダイサイズが大きく、性能が重視されるモデルであるためG21に対して開発期間は少し長く、この段階ではES品であると見られています。
IntelのBattlemageについては2023年夏以降に登場したリークではハイエンドモデルのG10は開発中止になる可能性が指摘されていました。しかし、今回の積荷目録ではG10が記載されているため、現行のArc Alchemistと同じくハイエンドとエントリーの2モデル体制で展開を予定し、NVIDIA、AMDに対抗するグラフィックカードを展開することを諦めていない事がわかります。
IntelのBattlemage GPUについては2023年7月以降、リーク情報がほとんど出ておらずG10の開発中止と言う話もあったため開発の中止が危惧されていました。しかし、積荷目録に登録されていることから開発はしっかりと進められていると言えます。
IntelはBattlemageについてG21はエントリーモデルとしてラインアップしRTX 3050などに対抗、ハイエンドのG10はGDDR6Xなどを使いGeForce RTX 4080に対抗することを目指しているようですが、NVIDIAやAMDでは2024年後半に次世代グラフィックカードを出すためあまり遅れるとArc Alchemistの二の舞になりますのでNVIDIA、AMDの寡占を打ち破るためにも、開発遅れだけは勘弁してほしいところです。
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補足情報
Intel Battlemage GPUはIntel Arc Bシリーズと呼ばれ、Arc Aシリーズの後継モデルになります。Intel Arc GPUについては投入の度重なる遅延などで開発中止なども囁かれていましたが、デスクトップ向けのディスクリートグラフィックカード含めて2024年以降に発売される予定になっています。
製品ジャンル | メーカー | 製品名 | 発売予定時期 |
---|---|---|---|
GPU | Intel | Intel Arc B Series (Battlemage) | 2024年後半以降 |
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