AMDのRadeon RX 6000シリーズのリフレッシュモデルにあたるRadeon RX 6X50 XTについては発売が5月10日に迫っているため、様々なベンチマーク結果がリークされ始めていますが、今回ゲーミングベンチに関するリークが出現しました。
リフレッシュモデルとなるRadeon RX 6950 XT
AMDでは2020年末にRadeon RX 6000シリーズを発売しましたが、既に発売から1年以上経過している事や競合のNVIDIAは定期的にリフレッシュモデルを投入している事やIntelがArc Alchemistなどの新モデルを発売する予定であることからAMDでは2022年5月10日にRadeon RX 6000シリーズのリフレッシュモデルであるRadeon RX 6X50 XTシリーズの投入を予定しています。
このRadeon RX 6X50 XTシリーズでは、Radeon RX 6900 XTとRadeon RX 6700 XT、Radeon RX 6600 XTの合計3モデルのリフレッシュモデルにあたるRadeon RX 6950 XT、Radeon RX 6750 XT、Radeon RX 6650 XTが投入される予定となっています。
変更点としては主に動作クロックとVRAM速度の向上に留まっており、CU数の増加などはありませんが3DMarkベンチマークにおいては10%以上の向上が見られるなどベンチマーク時のパフォーマンスにおいては比較的大きな向上が見られていますが、今回様々なタイトルを用いたゲーミングベンチマークが出現しました。
ゲーミング時のパフォーマンスは約2~7%向上
wccftechがRadeon RX 6X50 XTシリーズのゲーミング時ベンチマークを入手したようで、それらのデータがまとめられて公開されています。
なお、ベンチマークはCPUにAMD Ryzen 7 5800X3Dを搭載し、AMDのSmart Access Memory機能やNVIDIAのResizable-BAR機能が有効化された状態で計測が行われているとのことです。
Radeon RX 6950 XTについてはRadeon RX 6900 XTと比べると約4%性能向上が見られており、NVIDIA GeForce RTX 3090との比較では11%ほど性能が高い結果となっています。各タイトル毎のfpsではほとんどのゲームにおいてGeForce RTX 3090を上回っており、高いゲーミングパフォーマンスが期待できそうです。
Radeon RX 6700 XTのリフレッシュモデルにあたるRadeon RX 6750 XTでは、RX 6700 XTと比べると約7%を比較的大きな向上が見られており、NVIDIA GeForce RTX 3070と比べると約2%高いfpsが記録されているとの事です。
Radeon RX 6650 XTについてはRX 6600 XTと比べると2%高速、NVIDIA GeForce RTX 3060と比べると23%ほど高速という事でミドルレンジモデルとしてはRX 6650 XTは高い性能を持っているようです。
wccftechには各グラフィックカードの詳細結果が掲載されていますので、気になる方はアクセスしてみてください。
なお、レイトレーシング性能についてはRadeon RX 6950 XTではNVIDIA GeForce RTX 3090に対して一部タイトルを除けばほぼ同等レベルに落ち着いていますが、よりCU数が少ないRX 6750 XTやRX 6650 XTについてはNVIDIA製グラフィックカードより低くなると見られています。
価格はあまり安くならない模様。
価格については、VideocardzがAMDからの資料を入手しており、そのなかにリフレッシュモデルとして販売がされるRadeon RX 6X50 XTシリーズのメーカー希望小売価格(MSRP)が掲載されています。
MSRPとしてはRadeon RX 6950 XTが1099ドル、1ドル130円換算であれば14.2万円となり消費税や中抜き価格を合わせると16万円〜18万円近辺で発売がされると見られています。現在、Radeon RX 6900 XTが最安値が15万円台で販売がされていることから、実質値上げと言える状態となります。
Radeon RX 6750 XTについては549ドル、為替レート適用で7万円台となり実質的な販売価格は8〜9万円となると見られています。こちらもリフレッシュ前のRadeon RX 6700 XTが8万円での販売となっているため、ほとんど価格面での変化は見られないと考えられます。
Radeon RX 6650では399ドル、為替レート適用で5万円台、実質6万円ぐらいで販売が行われると見られています。こちらもRadeon RX 6600 XTと比べるとほとんど変化はないと見られています。
Radeon RX 6X50 XTシリーズでは動作クロックやVRAM速度の向上が行われていますが、その効果については動作クロック向上代によるものが大きく、VRAM速度向上による効果は限定的なようにも見えます。
残念ながら価格についてはメーカー希望小売価格がリフレッシュ前のモデルに対して全体的に20~100ドル、日本円で言うと2600円から1万3000円程度値上げがされているため、たとえ定価通りで販売されたとしてもグラフィックスカードとしては高めになると見られており、Arc Alchemistの販売価格次第ではかなり苦戦が強いられそうなモデルとなっています。
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