AMD Ryzen AI 9 HX 370の各種性能がリーク。ゲーミング性能もGeForce GTX 1650並みに

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この記事はリーク情報に基づいています。詳細はリーク情報の見方とその注意点を解説した記事をご確認ください。
【リーク情報確度：4】

AMD Ryzen AI 9 HX 370のGPU性能がリーク。性能はデスクトップ向けRadeon RX 6400を超え、GeForce GTX 1650と同等に

AMDでは高性能な内蔵GPUを搭載したRyzen AI 300シリーズを搭載したノートPCを2024年7月以降に出荷予定としていますが、今回この中で最上位モデルであるRyzen AI 9 HX 370がMSI製ノートPCに搭載された状態でのグラフィックス性能についてリーク情報が登場していますが、驚異的なグラフィックス性能であることが明らかになっています。

Bilibiliで活動するリーカーの金猪升级包によると、Computex 2024の会場に展示されていたRyzen AI 9 HX 370搭載のMSI製ノートPCでベンチマークを動かした結果、CPU性能はCinebench R23においてシングルコアは2000ポイント超えで、マルチコアは20,000ポイント超えを記録しているようです。

このCPU性能は先代のRyzen 9 8945HSと比べるとシングルコアは9%とあまり大幅な向上ではありませんが、マルチコアでは16%以上の向上が記録されるなどそこそこ高いCPU性能になっています。

ただ、CPU性能以上に注目なのがGPU性能が分かる、3DMark TimeSpyのグラフィックススコアで金猪升级包によるとスコアは3600ポイントを超えるレベルだったことを明らかにしています。

GPU	3DMark TimeSpy Graphics
GeForce RTX 3050 (TDP50W \| ノートPC	4800
GeForce RTX 2050 (TDP 50W \| ノートPC)	3700
GeForce GTX 1650 (デスクトップ)	3700
Ryzen AI 9 HX 370 (Radeon 890M)	3600
Radeon RX 6400 (デスクトップ)	3500
Ryzen 9 8945HS (Radeon 780M)	2800

この性能は先代のRyzen 9 8945HSに搭載されているRadeon 780Mのグラフィックス性能に対して約29%上回るスコアで、デスクトップ向けRadeon RX 6400を6%ほど上回るスコアを記録しています。

また、エントリーレベルのデスクトップ向けグラフィックスカードとして高い人気を持っていたGeForce GTX 1650と同等レベルのスコアにも到達しているようです。これにより、Ryzen AI 9 HX 370を搭載するノートPCなどではゲーミング時のパフォーマンスについても少し前のエントリーレベルのデスクトップ型ゲーミングPCと変わらないレベルに到達していると考えられます。

今回のベンチマークのリークではRyzen AI 9 HX 370がどのような動作クロックで動いていたかなどは明らかにされていないほか、Computex 2024で展示されているノートPCもまだ最終品ではないと言えますので今後、最適化などが加えられた市販版では3DMark TimeSpyのスコアがさらに伸びる可能性もあり、GeForce GTX 1650を超える性能を発揮する可能性は高いと言えそうです。

AMDのRyzen AI 9 HX 370はノートPC向けAPUとしてかなり期待値が高いモデルになっているのですが、CPU性能については上がっているものの正常進化と言うレベルに留まっています。一方で、内蔵されているRadeon 890Mグラフィックスは先代のRadeon 780Mに対して30%に迫る性能向上を記録しているなど、グラフィックス性能にはかなり期待できることが伺えます。特にデスクトップ向けGeForce GTX 1650と同等性能となればApex Legendsなどメジャーなオンラインゲームはもちろんの事、最新タイトルも設定を下げればプレイできるなどノートPCにとっては革新的なAPUであると言えます。

補足情報

Ryzen AI 300シリーズではZen 5 CPUとRDNA3+アーキテクチャーで構成されるGPUを内蔵したAPUで、CPUではIPCが先代モデルより最大16%向上し、電力効率が向上しています。また、GPUに関してはRDNA3+アーキテクチャーに変更され、Compute Unitが12基から最大16基に増えているため、大幅なグラフィックス性能向上が期待されています。