AMDの最新CPUであるRyzen 7000シリーズでは新しいCPUという事で細かな不具合を修正するBIOSアップデートが頻繁に行われていますが、Ryzen 7000シリーズの起動が遅いという問題について修正する新しいBIOSアップデートが公開されたようで、起動時間が半分程度にまで短縮された事が明らかになっています。
新しいBIOSでRyzen 7000シリーズの起動時間が半分に短縮へ
AMDのRyzen 7000シリーズ対応のソケットAM5マザーボードでは起動時間が従来のAM4マザーボードやIntel製マザーボードに比べて長いという不満が発売以来出ていました。この起動時間の長さは主にDDR5メモリーのトレーニング機能(Memory Context Restore機能)に起因していると言われており、再起動をする度に1分程度、BIOSのPOSTスクリーンにたどり着くまで時間がかかります。
この問題についてはRedditなど多くの掲示板で不具合と指摘がされておりAMDの問題を認識していたようですが、最新のAM5用BIOSアップデートであるAGESA 1006にて、この起動時間が長いという問題が若干ながら解消されたようです。
AMD R9 7950X3D
ASUS ROG X670E HERO
SK Hynix JEDEC DDR5 5600MT/s 32GB*2Boot Time
BIOS 0805 (AGESA 1003) ~56s
BIOS 1004(AGESA 1006)~30s pic.twitter.com/THBMkOA9PO— HXL (@9550pro) April 3, 2023
HXL氏のツイートでは旧来のBIOSと起動時間短縮が図られた新BIOSで起動時間の比較を行っており、旧BIOSでは56秒ほどかかっていたOS起動までの時間が、新BIOSでは30秒以下にまで短縮が図られているとのことです。
AMD 600シリーズマザーボードの起動時間については過去にHardware Unboxedが各B650マザーボードで計測を行っているのですが、ASUSに関しては40秒台だったため、半分に短縮となれば中の上ぐらいの位置になります。ただ、依然としてIntel製マザーボードや500シリーズマザーボードに比べるとかなり遅い分類には入るようです。
なお、このBIOS更新による起動時間の短縮はすべてのマザーボードで効果がある訳では無い様で、HXL氏が報告するようにASUS製マザーボードでは比較的効果はあるものの、Reddit上ではGIGABYTEやMSI製については更新後も起動が遅く、Memory Context Restore機能のバグは修正されていないとのことです。そのため、ASUS製マザーボード以外でAGESA 1.0.0.6にアップデートしても、起動時間については全く変わらない可能性もありますので、まだあまり期待しない方が良いかもしれません。
コメント
コメント一覧 (2件)
そんな問題有ったんだ
普通はスリープしか使わないから
全然気にして無かったわ
使用者の実感として、
チップセットDLLとBIOSの更新でUSBの安定が随分改善した
再起動の失敗も殆ど起きなくなった。