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AMDがコンシューマー向けに単体NPUカードの発売を検討中?

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AMDがコンシューマー向けに単体NPUカードの発売を検討中?

NPUはNeural Processing Unitと呼ばれるAI処理に特化したアクセラレーターを指し、低消費電力でAI処理を動かし続けられることからQualcommのSnapdragon XシリーズやIntel Core Ultra 200Vシリーズ、そしてAMDのRyzen AI 300シリーズに搭載され、これらはWindows 11に搭載されているCopilot+などのAI機能が利用できます。

現状、NPUはCPUに統合される形で提供されているため、ユーザーが後からより高性能なNPUを追加することはできません。しかし、AMDがこの状況を変える可能性が出てきました。将来的に、PCIeスロットに接続する単体(ディスクリート)のNPUカードをコンシューマー向けデスクトップPCに投入することを検討していることが、同社幹部の発言から明らかになりました。

It’s a very new set of use cases, so we’re watching that space carefully, but we do have solutions if you want to get into that space—we will be able to. But certainly if you look at the breadth of our technologies and solutions, it’s not hard to imagine we can get there pretty quickly.

Rahul Tikoo -GM Client Business Unit AMD

米メディアCRNのインタビューに対し、AMDでコンシューマー向けCPU事業の責任者を務めるRahul Tikoo氏は、現在のRadeonのような単体GPUと同じ形態の「単体NPU」が市場で成功できるか慎重に見極めていると述べました。同時に、AMDの技術力をもってすれば、必要と判断され次第、迅速に製品を投入することは難しくないと語っており、市場の需要さえ確認できれば実際に製品化する準備があることを示唆しています。

Copilot+の現状と、AMDが期待するAI PCの未来

現状、NPUについては一部のノートPC向けCPUやAPUにしか搭載されていないほか、一般ユーザーが出来ることはCopilot+に付与されている動画にライブキャプションを追加したり、ビデオや音声にエフェクトを適用できるなどお遊び程度の機能しかありません。そのため、Copilot+を示す『AI PC』はまだ決定的なキラーアプリケーションを提示できておらず、ユーザーへの訴求に苦戦している側面もあります。

しかし、AI技術そのものは急速に進化しており、ローカル環境で高度なAIを動かす大規模言語モデルなどは、今後の活用法次第でユーザーの利便性を大きく向上させるポテンシャルを秘めています。

AMDとしては、将来的にAI開発者やクリエイターといったプロフェッショナル層を中心に単体NPUの需要が生まれる可能性を見越しているのでしょう。そうした新しい市場が立ち上がった際に、いち早くシェアを確保できるよう、製品投入の準備を進めているものと考えられます。

この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、加えて経済やマーケティングなどの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (1件)

  • >>そのため、Copilot+を示す『AI PC』は
    AI PC とCopilot+ PCは異なる概念では?
    Copilot+ PCはNPUの性能が40TOPS以上のパソコンですが、AI PCは単にNPUを搭載したパソコンというだけですよ

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