Intelの第11世代デスクトップ向けCoreシリーズである Rocket Lake-S が2021年春に登場予定ですが、その発売日と、その次の世代に当たる Alder Lake-S の発表・発売日そして大まかな性能に関する情報がHKEPCに掲載されました。
Rocket Lake-S は3月15日発売へ
10nm ESF 制程、big.LITTLE 混合架構 Intel 12 代 Core 處理器 IPC 提升達 20% – 電腦領域 HKEPC Hardware – 全港 No.1 PC網站
CES 2021にて発表された『Rocket Lake-S』ですが、発表会では発売日について詳細が触れられることがありませんでした。そんな中で、香港のPCパーツ系サイトであるHKEPCによると、Intelは『Rocket Lake-S』を2021年3月15日に発売する方向で調整しているとの事です。
6か月後に Alder Lake-S が発表予定。bigコア側のIPCは大幅向上
Rocket Lake-S は3月中の登場となりますが、6か月後の2021年9月頃に、Intelでは第12世代デスクトップ向けCoreシリーズである Alder Lake-S を発表する予定との事で、発売については2021年12月中に開始されるとの事です。Intelでは Skylake-S の登場から約5年に渡り同じアーキテクチャーを使ってきていましたが、ここにきて新アーキテクチャを採用した Rocket Lake-S 登場からたった半年で新アーキテクチャを採用した『Alder Lake-S』へ移行します。この世代交代のスケジュールは異例の間隔となっています。
『Alder Lake-S』ですが、最新の製造技術である10nm SuperFinプロセスで製造され、big.LITTLE構成と呼ばれる高性能コア(big)と高効率コア(LITTLE)を組み合わせたCPUになっています。このbigコア側ですが、Tiger Lake(Willow Coveアーキテクチャ)に比べて15%低い消費電力でありながら、IPCは20%以上の向上が見込まれているとの事です。
このIPCの向上代ですが、5年前の Sky Lake-S から Rocket Lake-S(Cypress Coveアーキテクチャ)でIPCは18%向上しており、 Alder Lake-S では Tiger Lake (Willow Cove)に対して20%を越えるIPC向上が見込まれています。そのため、 Alder Lake-SではSky Lake-S に対して約40%~50%IPCが向上すると見込まれています。
LITTLEコア側も Sky Lakeより少し高い性能を持ち合わせる見込み
LITTLEコア側は新アーキテクチャーであるGracemontを採用したAtomコアが採用される見込みで、このAtomコアはSky Lakeより若干高い性能でありながら、非常に低い消費電力で動作が可能との事です。
これらのbig.LITTLEコア合わせた場合、Rocket Lake-Sに対して約16%~18%程度のIPC向上になるとの事です。
Alder Lake-Sのライバルは2022年に登場する Zen 4
HKEPCのソースによると、Alder LakeのライバルはZen3搭載のRyzen 5000シリーズでは無く、その先に登場予定のZen 4アーキテクチャーを採用したRyzenシリーズになるとの事です。
AMDでは2021年には現行のZen3を改良したZen3+アーキテクチャーを採用したRyzenシリーズをリリース予定との事ですが、Intelがライバルとして見ているZen 4アーキテクチャーを採用したRyzenシリーズは2022年に登場する予定となっています。Zen 4ではTSMCの5nmプロセスで製造されIPCはZen3に対して25%程度向上すると見られています。
5nm『Zen 4』RyzenはIPC25%向上へ。性能は『Zen3』より40%増し
Intelがいよいよ本気を出し始めたのか、新アーキテクチャを採用したRocket Lake-Sからたった半年でまた新しいアーキテクチャーを採用した製品の発表と言うのは驚きです。Sky Lakeにしがみついていた5年間はやっぱりサボってたのですかね。。。
Alder Lakeでは高性能コア側はRocket Lake-SからIPCが20%以上の大幅な性能向上を果たす事や、高効率コア側も2021年時点でまだ現役で使えるSky Lake以上の性能を出す見込みなど大いに期待できそうなモデルである事は間違いありません。AMDのZen 4に備えてIntelも本気を出しているのでしょう。
ただ、この話を聞くとRocket Lake-Sを買う気はかなり失せますね・・・
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