12VHPWRの後継規格『12V-2×6』コネクターは安全性向上。1時間近く半刺しで640W流しても発熱は少し暖かい程度に抑制
12VHPWRは2022年に発売されたGeForce RTX 4090で搭載されたものの、発売から数日でコネクターが溶損するトラブルに見舞われ、原因特定までに時間がかかった事から消費者からは危ないコネクターとして認識が広がってしまいました。結局、このコネクター溶損原因特定はコネクターの半刺し状態で利用することで異常発熱となり、最終的に溶損に至る事が明らかにされていますが、この溶損を防ぐために小幅な改良を加えた後継コネクターである『12V-2×6』について、海外でその信頼性について検証が行われています。
12V-2×6 Connector First Test – 660W & NOT Fully into the Socket! – YouTube
この12V-2×6は元々は12VHPWRを搭載していたグラフィックカードにて徐々に置き換えが行われており、発売当初は騒動にもなったNVIDIAのGeForce RTX 4090も最近入荷されたモデルでは12V-2×6が搭載されています。この12V-2×6と12VHPWRについては両者ともに互いに互換性はあるのですが、12V-2×6ではケーブル損傷を防ぐためのガイドラインや試験条件などが厳格化されているなど信頼性向上に焦点を当てた変更になっています。
そんな12V-2×6を画像の通りコネクターを半刺し状態にし、約640Wの電力を50分以上流し続けると言うものになっています。本来であれば、12V-2×6では供給電力を決める4pinのSenseピンが半刺し状態では電源供給が行われないのですが、今回は実験のためにSenseピンが短絡状態にされているようです。
この状態でケーブルおよびコネクターの温度を計測したところ、最高点でも41℃となっており溶損が発生する状況とは程遠い温度が記録されています。
また、ケーブルを極端に曲げるなど12VHPWRでは禁止されている様な事を行ってもコネクター温度が上昇する事は無く『12V-2×6』では安全性が大幅向上している事が明らかになっています。
12V-2×6については最近出荷されているGeForce RTX 4000シリーズグラフィックカードに搭載され始めているようですので、これからRTX 4000シリーズを購入する人は以前よりも神経質にならずにグラフィックカードを利用する事が出来そうです。ただし、コネクターを半刺しで利用する事は溶損以外にも不具合を引き起こす原因になるのは確かですので、この12V-2×6に限らずコネクターを差し込む際はしっかり奥まで刺さっているか、ラッチが固定されているかなど確認を怠らない様にしましょう。
コメント
コメント一覧 (1件)
ワイの6万の電源…という気持ちと、
別にちゃんと使う分にはなんも問題ないしええやろ…という気持ちのはざまに居る。
でも5000番台来た時にはまた電源ごと買い換えちゃうかもなぁ…