Intel初のコンシューマー向けディスクリートGPUとなる『Xe-HPG』ですが、台湾の報道によると、TSMCの6nmを採用して設計製造される可能性が指摘されています。
TSMCの6nm EUVを採用
台媒:台积电将以 6nm 制程拿下英特尔明年 GPU 代工订单 – 英特尔,台积电 – IT之家
Intel’s Xe-HPG Gaming GPUs To Utilize TSMC’s 6nm Process
Intel設計のGPUである『Xe』ですが、CPU内蔵型のXe-LPや産業用途のXe-HP/HPCではIntelの10nm SuperFinプロセスを利用して製造されるのに対して、コンシューマー向けディスクリートGPUとなる『Xe-HPG』では、外部のファウンドリを利用して生産されることが確定しています。
その外部ファウンドリですが、台湾発のニュースによるとTSMCが『Xe-HPG』の受注を獲得する見込みだと報じられています。
『Xe-HPG』はTSMCの6nmプロセスで製造されると見られています。この6nmプロセスはAMDの『Zen3』CPUで採用されている7nm+と同様、EUV(極端紫外線)露光技術が採用される見込みとなっています。
6nmと微細化が進んでいるため、『Zen3』などに利用される7nmに対して約18%高い密度で製造が可能と見込まれています。
7月末にDigiTimesがXeの産業用途向けであるXe-HP/HPC(Ponte Vecchio)がTSMCの6nmを利用して製造されると言う話がありましたが、正しくはディスクリートGPUであるXe-HPG向けだったようです。
Intelは7nmの製造に関して苦戦している事が決算発表等で判明しており、外部ファウンドリを利用した製造も選択肢にあると表明しました。そのため、Xe-HPGをキッカケに今後、TSMCなど外部ファウンドリを使ったCPUの製造等も行われるかもしれません。
ただ、こうなればIntel最大の強みでもあった先進的なプロセスの研究、設計、製造を一貫した半導体製造が見られなくなるとも捉えられます。そのため競争力の低下や外部ファウンドリに頼る事で収益性の低下が予想されます。
Intel初のディスクリートGPUの性能などの全容も気になるところですが、Intelが7nmなどプロセス微細化を進められるのか、諦めて外部ファウンドリに頼るのかも気になるところです。
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