Intelの次世代グラフィックスアーキテクチャーである『Xe』ではデスクトップ向け製品も用意される事が判明していますが、その性能とコア数などが内部事情を知る者からツイートされました。
Xe-HPGはGDDR6で960EUを搭載か
内部情報をよく知るRaichu氏(Twitterアカウントは削除されました)によるとIntelのコンシューマー向けGPUである『Xe-HPG』のハイエンドモデルでは960EU*を搭載すると書き込みました。過去に『Xe-HPG』の情報がリークした際には512EUと言う数字が取りざたされていましたが、今回は960EUと大きく増えています。もしこの情報が正しければ、GPUのコア数は4096から7680へ大幅増大する事になり性能も同様に大きく向上するものと考えられています。
*Execution Unitの略。数が多いほどグラフィックス性能が高いと覚えておけばOKです。
計画変更の理由はNVIDIAのRTX 3000シリーズ?
『Xe-HPG』では512EU*を搭載するという情報はディスクリート向け『Xe-HPG』の開発発表がされる前からずっとされていました。また、『Xe-HPG』が発表された際にも出ていた数字です。
しかし、ここにきて大きく数が変わったのはNVIDIAのGeForce RTX 3000シリーズの存在が関係していると見られています。
実際に、Raichu氏のアカウントでも『今後出現するGPUに対して競争力を保つため』と消されたものの記載されていたことから明らかにRTX 3000シリーズなどが意識されています。
『Xe-HPG』は1タイルのみ搭載で512EUだったはずだが・・・
『Xe』はスケーラブルで、1タイル512EUを搭載し、用途に応じてタイルの数を増やしていく設計がされています。そのため、『Xe-HP』など産業用途では4タイルほど搭載し最大2048EUまで搭載される予定です。
一方でコンシューマー向けである『Xe-HPG』の詳細発表がされた際は1タイルのみ搭載とされていました。
もし、冒頭の960EUと言うリークが正しければIntelは1タイルのみ搭載するという方針を変え、『Xe-HPG』では産業用途などで使われる『Xe-HP』のように複数タイルを搭載する可能性があります。一方で512 x 2 =1024EUとならないのは複数のEUを無効にすることで歩留まりを向上させる意図があると考えられます。
VRAM容量は6GBか8GBで、速さはGDDR6。性能よりコスパ重視
半導体関係のリークに精通しているMebiuw氏によると、『Xe-HPG』では6GB又は8GBのVRAMを搭載し、規格はGDDR6となるとリークしています。この情報が正しいとすれば『Xe-HPG』ではRTX 3000シリーズを越える存在ではなく、対等に渡り合えるレベルの性能を目指すものと考えられます。恐らく、GPU参入初期では最もユーザー層の多いミドルエントリー層を狙い大きなシェアを取ろうと考えているものと思われます。
『Xe-HPG』では1タイル=512EUのみを搭載するというのが既成事実のようになっていましたが、恐らくIntelは第一世代では1タイルのみ搭載し、次の世代で複数タイル搭載したモデルをリリースすると言う戦略を立ててたのではないかと考えられます。しかし、RTX 3000シリーズが想定を上回る性能で出してきたため急遽、複数タイル搭載GPUも検討され始めたのではと思っています。何はともあれ、RTX 3000シリーズのようにユーザーの期待をいい意味で裏切る事が行われると周りも出し惜しみせず、持っているすべての技術を投入して進化しようとするため、今後もこのようにGPUメーカー同士で性能争いをして欲しいですね。
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